朝日新聞は27日、トヨタ自動車が、アクセルペダルの不具合のためにリコール(回収・無償修理)を始めた8車種の米国販売と生産を一時停止することにしたと報じた。大規模なリコールが販売・生産の停止につながったのは異例のこと。
同紙によると、トヨタはカムリ(07〜10年モデル)、カローラ(09〜10年モデル)、アバロン(05〜10年モデル)、ハイランダー(10年モデル)など8車種の販売を26日から一時停止することを決め、米国内の1200の販売ディーラーに通知した。これを受け、8車種を生産する米国のケンタッキーやテキサス、カナダなどの5つの工場が来週から工場稼動を中断する。
トヨタグループのボブ・カーター副会長は、「問題が解決するまで、このような措置が必要になる。生産停止がいつまで続くかわからないが、生産再開のためにあらゆる努力をする」と話した。しかし、レキサスやプリウスなど、リコールの対象でない車種の生産と販売は続けられる。トヨタ自動車は21日、アクセルペダルが踏み込んだ位置から元に戻るまで時間がかかり、事故発生の恐れがあるという判断から、これらの車種230万台に対するリコールを発表していた。
一方、トヨタ自動車労働組合は、会社の経営悪化などを理由に今年はベースアップを要求しないという。同社の労組執行部は29日、今年の賃金交渉でベースアップを求めないことを組合員に提案し、正式に決定する方針だ。労組がベースアップを要求しないのは5年ぶりのこと。
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