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ヤクルトの林昌勇と李恵践、日本での生活「愉快なトーク」

ヤクルトの林昌勇と李恵践、日本での生活「愉快なトーク」

Posted January. 12, 2010 08:51,   

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昨年2月、日本プロ野球ヤクルトの練習キャンプである沖縄浦添球場。珍しく50メートル競走が行われた。入団したばかりの韓国人左腕投手・李恵践(イ・ヘチョン、31)が、「斗山(トゥサン)では私が一番速かった」と言い出したのがことの始まりだった。ライバルとして乗り出したのは、他の韓国人選手の林昌勇(イム・チャンヨン、34)だった。結果は、林昌勇の完勝。李恵践は「どうしても追いつくことができなかった。短距離走では、野手を含めてチーム内で一番速いはず」と話した。林昌勇は三星(サムスン)時代だった07年8月18日LG戦で9回、代走として出場し、決勝点をあげた「俊足」だ。

ヤクルトの「韓国人デュオ」の力強い走りは、シーズンが終わる時まで続いた。林昌勇は5勝4敗28セーブ防御率2.05で、守護神としての任務を全うし、李恵践も中継ぎの中核として活躍し、1勝1敗12ホールド防御率3.65を記録した。

7日午後、ソウル江南(カンナム)の和食レストランで2人と会った。2人は多事多難だった昨年のことや、今年の抱負について楽しく話した。まず、日本進出初年度に軟着陸した李恵践のことが気になった。

▲林昌勇〓本当に珍しい。フォームも珍しければ、印象も珍しい。一言で印象が険しい(笑い)。しっかり投げればなげるほど、顔つきはもっと険しくなる。

▲李恵践〓マウンドに上がる頃になると、とうとう私の出番だなという思いで、元気が沸いてくる。特に、小笠原道大(巨人)のような良い選手が出ると、「お前は、もうおしまいだ」という思いで、自ずと顔が険しくなる。そのようなキャラクターのためか、昨年は「偽先発」としても、何回か出場したことがある。日本には先発予告制がないため、私を先発のように見せかけ、右腕投手を立たせ、ちょっと得をした(笑い)。

チームの仲間らは、林昌勇には「ジェントルマン」というあだ名をつけた。李恵践には、「林昌勇とは正反対の選手」という。林昌勇にはカリスマが、李恵践には親和力があるという話だ。

▲李恵践〓林昌勇さんは、いつも淡々としている。安打を打たれても、逆転を許しても、緊張することがない。天性のものだ。ある日は、セーブをあげたのに無表情だった。仲間の選手らが、怖くてほとんど「気をつけ」の姿勢でハイファイブをした。

▲林昌勇〓ヤクルトの選手らがまだ若いためだ。私より年上が2人いたが、1人はトレードされ、もう1人は2軍にいる。いきなり最高齢者投手になったわけだ。私のすぐ下が李恵践だ。私たちが、投手のナンバーワン、ナンバーツーだ。

林昌勇は、「怠け者の天才」または「反抗児」のイメージが強い。昨年、オールスター戦では林昌勇の遅刻で、オールスター選手らが乗り込んだ飛行機が延着したという記事が掲載された。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)日本戦の決勝では、サインを拒否し、鈴木イチロー(シアトル)と真っ向勝負し、逆転ヒットを打たれたという疑惑もあった。

▲林昌勇〓率直、怠惰である。休む時はきちんと休み、やる時はきちんとやるというのが私の持論だ。しかし、1年を過ごしてみて、真の天才は私ではなく、李恵践であることに気付いた。私より運動をしない選手を初めて見た。練習しないわりにはよく投げるからだ。

▲李恵践〓自分なりに頑張ったつもりだ。ところが、林昌勇さんより遅くまで練習したことはないようだ。林昌勇さんは、練習を厳しくやるわけではないが、練習する時の集中力は怖いほどだ。林昌勇さんの30分は、他の選手の3時間と言える。以前、一緒に腹筋のトレーニングをしたが、冷や汗が出るぐらいだった。

▲林昌勇〓もともと楽天的な性格で、悪いことはすぐ忘れる。子どもの時から天性だが、負けた時も「まあいいか。次、頑張ればいいんだから」と思った。WBCの件も、私が全部背負っていくことにした。私の投げ方が悪かったせいで、負けたのは否定できないからだ。私が何だかんだ言っても、言い訳にすぎない。それで黙っていた。

▲林昌勇〓お酒が強くて、遊び上手そうだと言われる。実は、お酒は飲めない。飲もうとすれば、爆弾酒10杯ぐらいは飲めるが、頭が痛くなるのも、顔が真っ赤になるのも嫌で最初から飲まない。ヘテに新人として入団した時は大変だった。160キロは、私も全く想像できなかった。本当に嬉しかった。まだまだ私の身体は、大丈夫という気がした。投手にとって、スピードは自信だ。その日以降、自信がついた。

08年入団当時、林昌勇の保障年俸は30万ドルだった。最近、林昌勇が160万ドルで契約したという報道が出たが、実際の年俸は200万ドル以上だ。彼はヤクルトの多年契約の提案を拒否し、1年契約にした。彼の未来はどうなるだろうか。

▲林昌勇〓30万ドルだけもらったのは、幸いだった。年俸が低いから、仲間らは私のことを全然負担に思っていなかった。おかげで、もっと気楽に適応できた。1年後は、その時になってから、判断するつもりだ。体の調子がよく、球威がよければ、大リーグに挑戦することもできる。

▲李恵践〓もともと、昨シーズンの目標は先発だったが、中継ぎも悪くなかった。今年、機会があって先発出場があれば、しっかり投げる自信はあるが、中継ぎとしても最善を尽くすつもりだ。

▲林昌勇〓2年連続上々だったが、最高になるにはまだまだである。佐々木主造(元シアトル)や岩瀬仁紀(中日)、藤川球児(阪神)のようになるためには、この先5年はもっとしっかりと投げなければならないと思う。

今年からは金泰均(キム・テギュン、ロッテ)と李机浩(イ・ボムホ、ソフトバンク)が日本の舞台でプレーする。彼らの日本進出についてはどう思っているのか。

▲林昌勇〓韓国選手を相手にするのは負担が大きい。みんな同じ韓国選手なのに、誰かは勝って、誰かは負けるというのが本当に嫌だ。昨年、李承鎏(イ・スンヨブ、巨人)と一度だけ対決したことがある。結果は初球凡打だった。勝ったということより、1球投げただけで済んでよかったと思った。今年、金泰均・李机浩とも、できるだけ顔を会わせたくない。

▲李恵践〓私は2人には言うことがない。韓国でプレーしていた時に、私のボールをうまく打った選手たちだ(笑い)。チームは違うが、2人とも頑張ってほしい。2人がうまくやってくれてこそ、韓国野球の価値が上がる。

▲林昌勇〓心の持ち方が重要だ。自分の考えと実力を信じなければならない。その心を失わず、シーズンに臨めば、十分成功できると思う。



uni@donga.com