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[社説]企業が貯蓄した245兆ウォン、投資の風穴は誰が開けるのか

[社説]企業が貯蓄した245兆ウォン、投資の風穴は誰が開けるのか

Posted December. 22, 2009 09:28,   

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韓国内の民間企業が銀行など金融会社に預ける長短期の貯蓄性預金が急増している。今年9月末現在、預置期間が1年以上の長期貯蓄性預金は103兆7638億ウォンで、昨年9月末より31.5%も増えた。預置期間が1年未満の短期貯蓄性預金も、1年前より24.2%増の141兆7029億ウォンだった。民間企業の245兆4667億ウォンの長短期貯蓄性預金は、来年政府予算案の総額(291兆8000億ウォン)の84.1%に及ぶほどだ。

世界的な金融危機の中でも韓国企業、特に大企業は今年、ウォン安や新規市場の開拓、果敢な経営革新に支えられ善戦した。年間の純利益が1兆ウォンを越える「1兆ウォンクラブ」の上場会社は、昨年の8社から今年は13社へ増える見通しだ。10大グループの時価総額は、今月17日現在、472兆5889億ウォンで、昨年末より57.3%増えた。

このように投資余力は増大したものの、投資の風穴はなかなか開けられずにいる。今年1〜9月、名目設備投資額は68兆ウォンで、昨年同期比、4.4%減となった。物価上昇率を考慮した実質設備投資額は60兆529億ウォンで、15.5%も減少した。1990年代中盤、40%に及んだ国民可処分所得対比投資率は下落し続け、昨年は31.2%、今年第3四半期には26.7%に落ち込んだ。

企業が余裕資金が多くなっても投資を憚ることには、世界景気の回復への確信がなく、為替レートの変動リスクが高いというグローバルな要因も働いている。たとえ、投資の決心をしても、行政手続きや支援制度が円滑に作動しなければならないが、規制と干渉を乗り切ることが投資そのものより大変でややこしいので、投資マインドはさらに冷めてしまう。投資魅力や新しい仕事を生み出す可能性の高いサービス分野は、長い間、「事業不許」の壁に塞がれている。来年の経営と直結する臨時投資税額控除制度の延長や法人税率の引き下げの可否、研究開発(R&D)投資に対する税額控除の新設などに関する法律案も1年が過ぎても進展がない。

やっと実現した投資に対し、時代遅れの特別待遇の疑惑を提起したり、反企業ムードを助長する風土も投資を冷え込ませる。投資の風穴を開けるには、政府や政界、市民社会が投資意欲の向上に一緒に努めなければならない。企業は新しい成長エンジンを探し出し、果敢に投資する企業家精神を発揮する必要がある。民間企業の旺盛な投資こそ、雇用の創出、国民所得の増大、消費拡大、中長期的な経済成長を可能にする最も確実な解決策だ。