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[オピニオン]追捕令と逮捕状

Posted December. 18, 2009 09:28,   

放映中の人気ドラマ「善徳(ソンドク)女王」に「追捕」という言葉がしばしば出てくる。罪人を追って捕らえるという意味だ。現代の逮捕に相当する。新羅(シンラ)時代には、追捕の法手続には、不備な点が多かったようだ。王より強い権力と勢力を握っていた先の大王の後宮・美室(ミシル)が、徳曼(トクマン、善徳女王の王女時代の名前)の追捕を命令すると、徳曼勢力は王の玉璽が押された追捕令を要求する。一方、金庾信(キム・ユシン)は、百済(ペクチェ)軍を偵察しに行く途中、美室勢力の謀略で、正式の追捕令なく大逆罪で捕らわれる。

◆徳曼のケースは、今日の判事が発行する逮捕状と似ており、金庾信は緊急逮捕と言うことができる。しかし、不義の逮捕に対する彼らの態度は、感動的だ。身を隠していた徳曼は美室の前に現れ、勝負を挑む。慌てた美室は、結局、敗北を認めて自殺し、命を断つ。牢獄に捕らわれた金庾信は、「打ち首にすべきだ」という美室側の上訴にも、ただひたすら百済軍防御の戦略に没頭する。視聴者は、徳曼と金庾信の真実と真心が、勝利する話を満喫する。

◆韓明淑(ハン・ミョンスク)元首相の検察への出頭をめぐり、検察と「慮武鉉(ノ・ムヒョン)財団」側の共同対策委員会(委員長=李海瓚元首相)との駆け引きの真っ最中だ。ドラマ「善徳女王」の追捕劇のように緊迫している。勿論、一方はフィクションであり、一方は現実だ。しかし、韓元首相の姿勢は、徳曼、金庾信のように堂々としていない。韓元首相側は「政治工作」だと言い、政略的対応で真実を解明するのに汲々としている。2度の出頭拒否で、すでに逮捕状まで出ているが、検察は自主的に出頭することを望んでいる。ボールは韓元首相に渡っている。

◆5万ドル収賄疑惑そのものよりも、元首相としての威信と品格の問題が大きな関心事だ。本当に工作政治の結果だと信じるなら、検察の聴取を受け、確証をつかみ、暴露しても遅くない。「1ウォンも受け取っていない」と言い、検察に出頭しない姿勢は説得力がない。多くの前職・現職の政治家、高級公職者が、そのような過程を経て結局は法廷に立った。「逮捕状をすぐに執行せよ」と言うのも悪あがきに映る。弾圧を受けるように見せる旧態では、国民の同情を買うことはできないだろう。

陸貞洙(ユク・ジョンス)論説委員sooya@donga.com