韓国は「情報技術(IT)では大国」だが、唯一、ソフト分野ではあまり冴えない。ソフトの不法コピー使用率が43%に上るなど、劣悪な現実のせいでもある。そのため、韓国は巨大な「工場の国」だった。携帯電話はうまく作るが、その中に搭載するソフトは外国製であり、テレビはうまく作るが、そのテレビで米ドラマを見てきた。
しかし、アップルの携帯電話「iPhone」が韓国のソフト産業まで変えている。ソフトの開発者らが、「大儲け」を夢見ることができるからだ。
韓国の携帯電話ゲームメーカー「ゲームビル」が、開発したiPhone向けゲーム「ジェノニア」が、アップルの「アイチューンズストア」で、「09年の最高ゲーム」に選ばれた。順位がなく30個が選ばれたものの、韓国製品として唯一入った。同ゲームは、「最も多く販売されたゲーム30選」にも選ばれた。
●「iPhone」というチャンス
ゲームビルは、昨年の売り上げが約150億ウォンに過ぎない小さな会社だ。しかし、彼らの成功が持つ意味は大きい。アップルのアイチューンズストアでは音楽や映画など共に、アップルのスマートフォンである「iPhone」向けソフトが、1日100万ドル(約11億6000万ウォン)以上販売されている。
ゲームビルのジェノニアは、ここで5月から10月の5ヵ月間、ロールプレイングゲーム(RPG)分野でトップを守った。その結果、海外へのゲーム輸出額は06〜08年の年平均約5億ウォンから、今年は9月までで14億7300万ウォンへと急増した。事実上、ジェノニアというゲーム一つで、約10億ウォンを稼いだことになる。
最近は、もう一つの国内ゲームメーカー「カムツス」も、「イノシア年代記」というゲームで、アイチューンズストアでトップになるなど、韓国企業が相次いで上位に占めている。
このような魔法のようなことが可能な背景には、iPhoneやアップルストアという事業モデルがある。アップルはソフトが販売されれば、サイト管理費などコストを抑制し、売上総利益を開発メーカーと分かち合う。アップルが30%を持ち、開発メーカーに70%が与えられるため、一夜で数億ウォンを稼いだ事例も少なくない。そのため、米国では最初からこの市場のみ狙い、起業するソフト開発者らも現れた。
●韓国における「ソフトブーム」も予想される
このような成功事例は、国内ソフト会社におけるiPhone向けソフトの開発ブームへと繋がった。国内メーカー各社が、今年開発したiPhone向けソフトだけでも、すでに数百種類になる。KTによると、iPhoneは先月28日、国内販売を開始後、9日までで約10万台が販売された。KTも予想できしなかったほどの早いテンポであり、市場規模も急激に膨らむものとみられる。今年、最も多く販売された三星(サムスン)電子の携帯電話「ヨンアのハプティック」が、1日約1万7000台の販売だったことを考慮すれば、一般の携帯電話と比較しても全く遜色のない数値だ。
また、iPhoneの人気上昇を受け、三星電子やSKテレコム、KTなどの国内IT企業各社も、同様のソフト市場を作っており、ソフトメーカーにはさらに多くのチャンスが開かれることになる。さらに、消費者もさまざまなソフトを安価で利用することができる。
ゲームビル・海外制作本部のシム・チュンボ取締役は、「韓国のソフトは、製品の競争力が落ちるというよりは、市場規模が小さく、そのため困難を覚えてきた」とし、「今後は、アイチューンズや新たに生まれるさまざまなソフト市場で、世界を相手に優秀なゲームを披露する予定だ」と話した。
sanhkim@donga.com






