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「私たちの夢が壁を崩した」ベルリン壁崩壊20周年でドイツに感激の波

「私たちの夢が壁を崩した」ベルリン壁崩壊20周年でドイツに感激の波

Posted November. 10, 2009 10:01,   

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ベルリンの壁崩壊20周年となる9日、ドイツ全域は祝賀の熱気に包まれた。東西ドイツ統一の象徴であるブランデンブルク門付近には、各国の指導者をはじめ、約10万人の群衆が集まった。AP通信は、「20年前の冷戦時代、ブランデンブルク門は機関銃と鉄条網に囲まれ、孤独に立っていた。しかし、今日は踊りを踊って勝利に酔い、喜んだ20年前のあの日の祝祭の場と化した」と伝えた。

ドイツのメルケル首相は、ブランデンブルク門の前で、英国のブラウン首相、フランスのサルコジ大統領、ロシアのメドベージェフ大統領、ヒラリー・クリントン米国務長官らベルリンの壁崩壊20周年祝賀のため、訪れた首脳らを迎えた。ベルリンの壁崩壊に大きな影響を及ぼしたゴルバチョフ元ソ連大統領とワレサ元ポーランド大統領も出席した。

ベルリンの壁は、東西ドイツが分断後、東ドイツから西ドイツに渡る人が増え、61年に東ドイツ政府が西ベルリン側の境界に築いたコンクリートの塀で、全長155キロメートルに達する。89年に崩壊するまでの28年間、136人が自由を求めて乗り越え、命を失った。

●超大型ドミノで再現したベルリンの壁崩壊

同日のハイライトは、高さ2.3メートルの超大型ドミノレンガ1000個を倒すイベント。壁があった位置に立てられたレンガは、ブランデンブルク門付近のポツダム広場から国会議事堂まで1.5キロメートルに達する。初めのドミノを倒す栄光の主人公は、自由労組運動を率い、東欧共産主義崩壊の突破口を開いたワレサ元ポーランド大統領。

軽いポリスチレン素材で作られたレンガには、「我らは同じ民族」などの統一を暗示する様々なメッセージが記されている。「血を流す心臓」と書かれたあるレンガには、ベルリン市が切られ、血を流す姿が形象化されていた。

ベルリン市民のステファン・シュラー氏は、「すべての人々の頭の中には、それぞれの壁が存在する。これを倒すことができればいいことだ」と喜びを伝えた。2人の娘を連れてきた東欧出身のザクベリナ・バッハシュタイン氏(35)は、「本当に感動的な日だ。ベルリンの壁が崩壊したおかげで、東西ドイツに分かれて暮らしていた家族が再会できた」と言って涙を流した。

クラウス・ヴォーヴェライト・ベルリン市長は、「ドミノのアイディアを嘲笑する人も多かったが、これだけの壁崩壊を象徴的に示すことができる方法はなかった。学生が製作し、今日の重要性を認識させるのに貢献した」と述べた。ベルリーナー・ツァイトゥング紙は、「同日の記念式は、冷戦後に生まれた欧州の若い世代に、鉄のカーテンに挑戦した20年前の人々の勇気を忘れてはならないという点を伝えた」と評価した。

イスラエルの世界的なピアニストであり、指揮者のダニエル・バレンボイムは、ブランデンブルク門の前で行われたオーケストラ演奏の指揮を務め、美しい感動を贈った。さらに、ドイツ出身のDJポール・バン・ダイクと米国のバンド、ボン・ジョヴィが祝賀公演を行い、最後に花火がブランデンブルクの夜空を華やかに飾った。

●首脳らの祝賀メッセージ

メルケル首相は同日午前、東ベルリン時代に抵抗の中心地だったゲッセマネ教会に出席し、1日を始めた。東ドイツで育ったメルケル首相は、壁が崩壊した後、初めて西ベルリンへ渡ったボルンホルマー橋の検問所を通り、20年前を辿った。

これに先立ち、メルケル首相は同日、ビルト紙とのインタビューで、「私が生きている間に壁が崩壊するとは考えてもみなかった。ベルリンの壁崩壊20周年の今日は、私たちがドイツと欧州の統一で、得た信じられない幸運を認識する契機にならなければならない」と強調した。

英国のブラウン首相は、ブランデンブルク門前での演説で、「ベルリンとドイツ、そして欧州の一致団結は荘厳な業績だ。闇の中でも、危険を押し切って、夢を抱いた当時の人々の強靭な精神があったからこそ、壁が消えることができた」と評価した。オバマ大統領の代わりに訪れたクリントン国務長官は、前日の記念行事で、「まだ依然として抑圧されている人々を自由にするために、米国と欧州が新たな努力を始めよう」と提案した。そして、「私たちの歴史は、ベルリンの壁が崩壊した日の夜に終わったわけではない。共産主義イデオロギーに代わり、宗教や部族で自由を抑圧することを容認することはできない」と強調した。

ゴルバチョフ元大統領は最近、AP通信とのインタビューで、ベルリンの壁崩壊を平和の触媒剤のようなものだと賞賛した。そして、「壁崩壊の後、互いに理解し合い、前進することができた。私たちは、核兵器や欧州内の軍事力の削減をはじめ、様々な問題を解決することができた」と当時を振り返った。ソ連の秘密警察(KGB)要員として、東ドイツでも活動したロシアのプーチン首相は、「東西ドイツ統一の発展を見守っている。ロシアとドイツが新しい基礎の上で、良好な関係を結んでいることを喜ばしく思う」と所感を伝えた。

ポーランド自由労組の活動家だったブゼク欧州議会議長は、ドイツの議会での演説で、「鉄のカーテンの東側にいた人々は、戦車に対抗する気持ちしか持っていなかったが、最後には勝利した」とベルリンの壁崩壊の意味を説明した。



esprit@donga.com