Go to contents

「PD手帳」翻訳者「いかなる公益目的も結果もなかった」

「PD手帳」翻訳者「いかなる公益目的も結果もなかった」

Posted September. 22, 2009 08:19,   

한국어

「PD手帳は、最低限の知的良心を守らなかったです」

MBCの報道番組「PD手帳」狂牛病編の英語翻訳者で韓国語訳の校閲を担当したチョン・ジミン氏(26、写真)が、10月初めに出版する予定の著作「チュ、私は事実を尊重する」で、PD手帳の「狂牛病編」について、「どんな目的や結果でも正当化できない、事実関係の歪曲と成立不可能な論理で練られた構成そのものだった」とし、「いかなる公益的な目的も、結果もなかった」と批判した。

東亜(トンア)日報が最近、チョン氏の著作を入手した。チョン氏は本のなかで、狂牛病編の2つの争点だったアレサ・ビンスンの死因と自力歩行が困難な「へたり牛」の動画についても、意図的な歪曲があったと暴露した。

チョン氏は、「(ビンスンさんの)症状や患った期間を歪曲し、胃の手術を受けた事実を落としたうえ、(人間狂牛病と)診断することもできなければ、してもいない医者を出演させては、磁気共鳴映像(MRI)撮影をもって、人間狂牛病(vCJD)が確実に確認されたとして、解剖検査を残すのみだと報道したのは、PD手帳だけだ」とし、「また、保健当局の公式文書のタイトルまで『vCJD死亡者調査』と誤訳した。最初は正確に翻訳されていたクロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)を放送を数時間前にして人間狂牛病を意味する断定的な表現にすりかえた」と書いた。

へたり牛の動画については、「動画を見て確認できたのは、検査を受けた牛がダウナー症状を見せたことと、これを再度検査せずに動物を虐待し、処理したということだけだ」とし、「この動画についても、PD手帳のように狂牛病(BSE)関連資料として伝えたマスコミはなかった」と語った。

さらに、PD手帳側が言論弾圧を受けていると主張していることについては、「明らかな間違いを犯した時でさえ、自分たちがまるで歴史的な犠牲者であるかのように振舞うのは問題だ」「何かを成し遂げるたびに、自己満足と独りよがりに陥れる正義感や大げさな使命意識よりは、事実関係を尊重し、ウソをつかない人格の方が好きだ」とした。

チョン氏は本を書いた理由の一つとして、「PD手帳の放送に問題があることは分かっているけど、既に明るみに出た多くの事実と論理的な攻撃ポイントがつかめていない人たちのための本だ」と説明した。

そのうえで、「作家のキン・ウンヒさんが『人間狂牛病の推定は、一部マスコミの誇張だ』という米保健当局の公式立場について、牛肉の輸出だけに気をとらわれている米国の隠ぺいだと話したのは、合理性の欠けた推論だ」と批判した。



suhchoi@donga.com