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[社説]金大中元大統領の国葬、国民統合の契機にしよう

[社説]金大中元大統領の国葬、国民統合の契機にしよう

Posted August. 20, 2009 08:34,   

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政府は、故金大中(キム・デジュン)元大統領の葬儀を国葬で執り行うことを決め、具体的な葬儀の手続きと日時を遺族と話し合っている。現職で死去した朴正熙(パク・チョンヒ)元大統領と違い、前職大統領の葬儀を国葬で行なった前例はない。しかし、故人が生前に国家に貢献した業績を評価し、国民和合の場にできるという点で、李明博(イ・ミョンバク)大統領が金元大統領を礼遇する決断を下したことは評価される。

関連の法律では、前職大統領が死去するか、国家または社会に顕著な貢献をし、国民からも敬われる人物が死去した場合、国葬または国民葬を行なうよう規定している。故人の政治的業績に対する評価は、人によって異なる可能性がある。しかし、民主化への貢献と通過危機の克服、分断後初めての南北首脳会談、ノーベル平和賞受賞など、故人が国民と国家、歴史に残した足跡を考慮すれば、故人は国葬の礼遇を受けるに値する。敬虔で厳粛な国葬を通じて、地域対立の解消と国民統合を果たすことができるなら、支持する政派や出身地域を越えて、国民皆に喜ばしいことだ。

故人が生前に、全羅道(チョンラド)と慶尚道(キョンサンド)の対決に圧縮される地域主義と理念対立の一軸だったことを否定することはできない。最後までその溝を埋めることはできなかったが、病床で和解の場を作った。金泳三(キム・ヨンサム)元大統領は10日、見舞いを通じて、87年の野党分裂後22年間続いた反目と葛藤にピリオドを打つ和解をした。両元大統領に従って民主化推進協議会を構成した上道洞(サンドドン)系(=金泳三元大統領の側近グループ)と東橋洞(トンギョドン)系の人々も、手を取り合って地域主義の解消に邁進することを誓った。金元大統領が慮武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領の「弔問政局」で非難した李明博(イ・ミョンバク)大統領も、見舞いに訪れた。政権時代、故人に苦痛を与えた全斗煥(チョン・ドゥファン)元大統領も訪れ、全快を祈った。故人が入院した37日間、政派と理念を離れて、多くの政治家の訪問が相次いだことは、和解と統合を渇望する国民にとって喜ばしい姿だった。

政界も、金元大統領の国葬を機に、地域主義に依存した旧態政治を反省し、先進化に向けた国民的エネルギーの結集に立ち上がることを望む。李大統領が、8・15祝辞で提示した選挙区制および行政区域の改編も、与野党が協力して地域主義を克服してこそ実現可能だ。地域対立の克服は、先進化に向けた先決課題である。国葬を機に、和合と統合が国民的決意で堅固になり、各界各層の具体的な実践につながるなら、国家の将来にとって大変望ましいことだ。