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スポンサーや爆弾酒? 女性検事には別世界

スポンサーや爆弾酒? 女性検事には別世界

Posted August. 01, 2009 08:09,   

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●ソウル大法学部卒・刑事部経験の32歳が標準

金検事は大韓民国の「標準的な女性検事」だ。東亜(トンア)日報が法務部に依頼して全国318人の女性検事の出身地域や学校、年齢、勤務部署など10項目に渡って調査を行い、分析した結果、「ソウル出身である上、外国語高校やソウル大学法学部を経て、刑事部に勤務する32歳」が、その平均であることが分かった。

金検事はソウル生まれで、漢榮(ハンヨン)外国語高校やソウル大学法学部を出た後、刑事部に勤務する33歳の女性検事で、平均値に最も近い。金検事は司法研修院で、「金泳三(キム・ヨンサム)元大統領の息子、ヒョンチョル氏を巡る事件」の判例で学び、03年、最高検察庁・中央捜査部の「不法大統領選挙資金を巡る捜査」を事例に勉強した新世代の検事である。昨年、釜山(ブサン)地検東部支庁で勤務した際の出来事である。金検事は4件の性的暴力や殺人などの容疑で、検察に送られてきたB容疑者に対して捜査を行った。当時、B容疑者は、「かわいい女性の検事さんなのに固いんですね。勘弁してくださいよ」と皮肉りながら、捜査に協力しようとしなかった。しかし、金検事は落ち着いた姿勢で緻密に捜査を行い、B容疑者にかんする2件の殺人容疑を追加で明らかにした。金検事は、B容疑者に懲役10年を求刑し、裁判所は懲役7年を言い渡した。その後、法定で会ったB被告は、金検事とはまともに目をあわすことすらできなかったという。

●女性検事が少数だったことは昔のこと

金検事は千成𨛗(チョン・ソングァン)前検察総長候補の落馬の過程で明らかになった「スポンサー検事」を巡る議論に対して、「3年間の検事生活を送っているが、『スポンサー』は見たことも、聞いたこともない」とし、「誰でもいいから、ご馳走してもらいたい」と笑った。同氏は、「爆弾酒を飲まされるのが辛くて、検事生活が大変だとか、係長らが女性検事だから言うことをなかなか聞かないことなどもうありえない」と話した。爆弾酒がいやなら、飲まなければ済むことだし、検事室の職員らも女性検事の部屋の雰囲気がよりよいと、入りたがる」と付け加えた。

金検事からは、男性中心の検察組織で、女性検事が少数派として感じる被害意識は見当たらなかった。同氏が07年、初めて検察に足を踏み入れた時200人あまりだった女性検事は、いまや318人に増え、全体検事(1769人)の18%に上る。このまま続くことになれば、20年ごろは女性検事が検察の「主流」となって活躍する見込みだ。

●「やさしいカリスマで勝負するつもり」

大韓民国の標準的な女性検事が描く正しい検察像について聞くと、「検察はより親切で、やさしいサービス精神を持つべきだ」という答えが帰って来た。金検事は、「捜査とはどやしつけることでうまくいくものではない。(事件の関係者らの話に)より多く耳を傾け、やさしく取り調べなければならない」とし、女性検事の必要性を強調した。特別捜査や公安などの部署で勤務する女性検事が稀なことについては、「特殊公安事件に劣らぬほど、社会の些細な部分に耳を傾けることも重要だ。権威から離れた親切な検察、『やさしいカリスマ』が検察の未来像だと思う」と語った。

上司らは女性検事をどう見ているだろうか。

城南(ソンナム)支庁の金英鉂(キム・ヨンジュン)次長は、「女性検事を配慮するつもりで、きつくて敏感な仕事を男性検事にだけやらせるのは、かえって差別になる」とし、「同等に扱わなければならない」と語った。ソウル中央地検のある部長検事は、「女性検事もみずから、『女性検事』ではない『検事』だという認識を持つべきだ」と話した。最高検察庁の一人の幹部は、「女性検事らは、指示されたことは正確かつ緻密にやりこなすが、自ら犯罪の手がかりを探したり、幅広い見方で事件を判断したりする能力はやや足りない」と指摘した。



dnsp@donga.com