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8分で終了…千成𨛗地検長が非公開で退任式

8分で終了…千成𨛗地検長が非公開で退任式

Posted July. 18, 2009 08:14,   

検察総長候補と指名され、途中で辞退した千成𨛗(チョン・ソングァン)ソウル中央地検長の退任式が行われた17日午前、ソウル瑞草区瑞草洞(ソチョグ・ソチョドン)のソウル中央地検庁舎6階の小会議室前の廊下。退任式が始まる10分前の午前10時20分から、検察庁の職員20人あまりが、部外者の出入りを厳しく規制した。退任式場の周辺の雰囲気を取材するため、先に来ていた何人かと記者とは軽い言い争いが交わされる場面も見られた。同日の退任式は、千氏自身の希望に沿って「非公開」で行われとの事前案内があった。不名誉な退陣に追い込まれることになり、部下の検事や職員らの前に立つことは容易ではなかったためだ。

午前10時35分、同じ階の検事長室に姿を現した千氏は、小会議室の前で待っていた記者らに向かって微笑みならが、「すみません」と口にした後、早速退任式場に入った。出入りが規制された会場には、ソウル中央地検の第1、2、3次長や部長検事25人、課長16人など計50人あまりの幹部職員だけが出席した。

千地検長はその後、記者室に配った退任の挨拶で、「検察総長候補への人事聴聞会で、国民の皆さんや検察組織にご心配をおかけし、まことに申し訳ない。全ては自分の至らなさのためだ」と明らかにした。

退任式は8分で終わった。千地検長はさっそく、幹部らと一緒に使っているフロアのブリーフィング・ルームに場所を変え、ソウル中央地検の副部長や平検事、職員らといちいち握手を交わした。握手をした検事らはブリーフィング・ルームから出ていき、握手が終わると廊下で待っていた部長級以上の幹部らがルームに入り、千地検長との記念撮影を行った。大講堂で、検事や職員ら全員が出席した中で盛大に行われる従来の退任式とは異なって、小会議室で非公開に開かれた退任式も異例のことだが、記念撮影を、庁舎の玄関ではなく、室内で行ったのも、外部の世論を意識してのことだった。

午前11時、千地検長の最後の姿を見送るため、1階の玄関に、部長検事らが列を成して並んだ。皆一様に口を堅くつぐんだまま、沈痛で複雑な表情だった。2分ぐらい過ぎた後、千地検長は数十人の取材陣が待っている1階の玄関口に姿を現すと、待機していた検察幹部らは一斉、拍手を送った。

ついてきた第1、2、3次長と握手を交わした後、千地検長は取材陣や幹部らをしばらく見回した後、「それじゃ、ありがとうございました」という言葉を残し、急いで乗用車に体を乗せた。

立ち去る千地検長と、見送る検察幹部らの気持ちでも分かるかのように、いきなり土砂降りが降り始めた。千地検長が乗った乗用車は、幹部らの拍手を後にしたまま、雨の中に姿を消えた。



jefflee@donga.com