「チァイナアフリカ(Chinafrica=ChinaとAfricaの合成語)」は、中国のアフリカ進出を象徴する造語だ。中国が90年代半ば以降、石油や鉱物などの資源を狙って、アフリカに対する求愛を続け、中国とアフリカは一語でつなげてもいいほど密接な関係になった。両者の貿易額は、00年の100億ドルから06年に550億ドルに急増し、来年には1000億ドルを突破する見通しだ。両者の密月関係で、アフリカへの外勢の影響力を象徴した「フランサフリカ(Francafrica=FranceとAfricaの合成語)」という単語も徐々に色あせた。
◆意気盛んだ中国のアフリカ進出に危機が迫った。アルジェリアのアルカイダの分派である「イスラム・マグレブ諸国のアル・カーイダ組織(AQIM)」が、アフリカ北部に進出した中国人や中国の事業所に攻撃を指示したと、香港メディアが14日付で報じた。国際テロ組織のアルカイダが、新疆ウイグル自治区の流血事態を理由に、イスラム信者が大半のウイグル族に代わって中国への報復を宣言したのだ。AQIMは3週前に、高速道路の工事現場で、中国人技術者を警護していたアルジェリアの警察官を攻撃し、24人を殺害した。
◆中国政府は非常事態となった。アルジェリアで進行中の各種建設事業と5万人の中国人がテロの対象になる可能性が高まったためだ。中国外務省の秦剛報道官は15日、「ウルムチで発生した暴動を鎮圧する過程で、虐殺が起こった事実はない。イスラム諸国が真実を知れば、中国の対応を支持するだろう」と強調した。中国政府が、例外的に迅速な反応を示したが、インドネシアなどのイスラム圏国家でも、中国に対する聖戦を求めるイスラム信者のデモが相次いでおり、状況は厳しい。
◆中国は、アフリカ指導者たちの歓心を買うことに卓越した才能がある。ナイジェリアのオルシェグン・オバサンジョ大統領は06年4月、ラゴスを訪問した中国の胡錦濤国家主席に、「私たちは、中国が全世界を支配することを望みます。その時、私たちは、あなた方のすぐ後ろにいたい」という献詞を伝えた。中国が、アフリカ指導者に対したようにアルカイダをうまく説得して、危機を乗り越えることができるだろうか。
方炯南(パン・ヒョンナム)論説委員 hnbhang@donga.com