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韓国プロ野球初の女子選手を夢見るジェイン・オ

韓国プロ野球初の女子選手を夢見るジェイン・オ

Posted April. 22, 2009 03:08,   

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昨年12月、日本列島は興奮に包まれた。日本プロ野球史上初の女子選手が誕生したのだ。川崎北高2年の投手、吉田えり(17)さん。彼女は今年スタートしたセミプロの関西独立リーグチームの神戸から新人ドラフト会議で7位指名を受けて入団した。身長155センチ、体重50キロの小さい体格だが、ナックルボールを自由自在に駆使する。年俸は180万円(約2400万ウォン)。吉田は3月27日、大阪でのアウェーゲームで5—0でリードしていた9回、無死2塁の場面でマウンドに立った。初打者を四球で歩かせた後、次の打者を三振に抑えた後、マウンドを降りた。以後、肩の負傷などで姿を消したが、彼女の歴史的な登場は後々まで話題になった。

国内でもこのように奇跡のような出来事が起きるだろうか。在米韓国人のジェイン・オ(19)は昨年、KIAと三星(サムスン)とSKでテストを受けたが、「禁女の壁」を実感するしかなかった。「基本技はできているものの、男子に比べて力が弱い」とされ、不合格の通知を受け取った。今年2月、SKの転地トレーニング地である日本の高知県へ向かい、テストを受けたが、やはり結果は駄目だった。彼女は父親のオ・ジン氏と涙を流しながら高知球場を後にした。数日間、寝込んだ。そして颯爽と立ち上がった。「このまま米国へ帰るわけにはいかない」とし、再びバットを手に取った。

ジェイン・オは、25、26の両日、ソウル陽川区(ヤンチョング)の信月(シンウォル)野球場で行われる第1回実業選手トライアウトに参加申込書を提出した。韓国実業野球連盟(会長=パク・ヨンギル)が主催する今回の行事には、高校、大学選手やプロ出身の選手らが参加する。ジェイン・オは、「男子選手と同等な立場で実力を認めてもらうことが目標だ」と話す。

●女という偏見を破りたい

「1日テストを受けた後、駄目と言われました。でも、諦めることができませんでした。野球なしにはただの1日も生きられませんから」

ジェイン・オは11歳の時に野球を始めた。ボールを投げて打つのが好きでたまらなかった。06年、在米韓国人としては初めて米女子代表チームのメンバーになった。昨年8月、第3回女子野球ワールドカップで主力のショートとして活躍し、チームを3位に押し上げた。ポジションはショートだが、投手もやった。直球は最高時速130キロに上る。打率は3割台。

しかし、プロへの挑戦は相次いで失敗した。それでも退くわけにはいかなかった。筋力補強のため、高陽(コヤン)運動場の階段を毎日数十回ずつ上り下りした。バーベル運動も根気強く続けた。第63回黄金獅子旗全国高校野球大会優勝チームのチュンアム高野球部と一緒に練習も行った。

●プロ進出の夢は進行形

ジェイン・オは米国で生まれた。韓国を知ったのは、06年第1回ワールドベースボールクラシック(WBC)で韓国が4強神話を作った時から。韓国語を学び、母国で野球がしたいと思ったのもその時だった。彼女は昨年7月から、京畿道(キョンギド)高陽市一山(イルサン)で父親と2人暮らしをしている。先月は住民登録証も交付してもらった。夜は語学塾でインターネット英語講師として働く。経済的に独立するためだ。

吉田えり選手の手本は米国のナックルボール投手のティム・ウェイクフィールド(43=ボストン)。ジェイン・オはショートのデレク・ジーター(35=ニューヨーク・ヤンキーズ)が好きだ。吉田選手は夢を叶えた。ジェイン・オの夢はまだ進行中だ。彼女は、「実業選手でもプロの練習生でもかまわない。夢を叶えるまで諦めない」と話す。



beetlez@donga.com