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北朝鮮の「巧妙な人工衛星ゲーム」…中ロは制裁水位に見解の相違

北朝鮮の「巧妙な人工衛星ゲーム」…中ロは制裁水位に見解の相違

Posted April. 06, 2009 08:02,   

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北朝鮮は、「銀河(ウンハ)2号」が5日午前11時20分、咸鏡北道花台郡(ハムギョンプクト・ファデグン)の東海(トンヘ)衛星発射場から発射され、9分2秒後の11時29分2秒に、「光明星(クァンミョンソン)2号」が軌道に進入したと主張した。

政府は、北朝鮮の長距離ロケットの発射が、「国連安全保障理事会決議案第1718号を明白に違反したものであり、北朝鮮のいかなる主張にもかかわらず、韓半島および北東アジアの安定と平和を脅かす挑発的行為だ」と糾弾した。

柳明桓(ユ・ミョンファン)外交通商部長官は同日、内外信の会見で「北朝鮮が、慢性的な食糧不足を解消できる莫大な費用を投じて、長距離ロケットを発射したことについて、政府と国際社会は大いに失望した。北朝鮮のいかなる挑発にも、断固かつ毅然と対処する」と強調した。柳長官は、大量破壊兵器拡散防止構想(PSI)に関連して、「北朝鮮の長距離ロケット発射は、PSIの必要性を認識させた。政府は、PSIへの全面参加を積極的に検討している」と述べた。

これに先立ち、李明博(イ・ミョンバク)大統領は、国家安全保障会議(NSC)を開き、金泰栄(キム・テヨン)合同参謀議長から北朝鮮のロケット発射の報告を受けた後、「状況を注視し、軍の警戒態勢を強化せよ」と指示したと、李東官(イ・ドングァン)大統領府報道官は伝えた。また、李報道官は、「北朝鮮当局の無謀な行動に失望と遺憾を禁じえない」としながらも、「政府は、同時に、開かれた姿勢で、忍耐と一貫性を持って北朝鮮の変化を待つ」と明らかにした。

国防部は、全軍に警戒強化態勢を指示し、北朝鮮のロケット発射を機に、韓米連合のミサイル戦力増強問題を検討することを明らかにした。金ジョンベ合同参謀作戦処長(陸軍准将)は同日、記者会見で、「北朝鮮の長距離ミサイルは、戦時米軍増員戦力の展開と韓米間の作戦能力に影響を与えるものと判断される」として、このように述べた。このため、パトリオット・ミサイルの追加配置など、在韓米軍のミサイル対応戦力が、大幅に補強されるものとみえる。

バラク・オバマ米大統領は、訪問先のチェコで声明を発表し、「北朝鮮のテポドン2号の発射は、弾道ミサイルと関連する北朝鮮のいかなる行動も禁止した国連安保理決議第1718号の明白な違反だ。北朝鮮は、このような挑発的行為で国際社会の義務を無視し、自らを国際社会から一層孤立させた」と非難した。

また、オバマ大統領は、「私たちは、同問題を国連安全保障理事会に持ち込むために、韓国、日本を含む域内同盟国および国連安保理理事国と協議する」と強調した。

日本の麻生太郎首相も、「北朝鮮のロケット発射は、挑発的な行為であって、看過できない。今後、国連安保理での新たな決議締結に向けて、国際社会と協力して対応したい」と述べた。日本政府は、10日に開かれる閣議で、13日で期限が満了する現行の対北朝鮮制裁措置を1年間延長する方針だ。

いっぽう、国連安保理は、日本の要請によって、5日午後3時(韓国時間6日午前4時)に非公開会議を開き、北朝鮮のロケット発射問題を論議する予定だ。しかし、会議が開催されても、北朝鮮に対する制裁の水位をめぐり、米国と中国、ロシアとの間の見解の相違が大きく、具体的に結論を引き出すには、難航が予想される。