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[社説]北朝鮮のミサイル・核の脅威に根本的な防御力が必要

[社説]北朝鮮のミサイル・核の脅威に根本的な防御力が必要

Posted April. 02, 2009 08:48,   

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北朝鮮の脅迫に終わりが見えない。北朝鮮は、国連安全保障理事会が禁じた弾道ミサイル(テポドン2号)の発射を予告しており、「安保理に回付されると、北朝鮮核の6カ国協議が破綻し、核施設の不能化措置を元通りにする」と脅している。追加的な核実験も視野に入れていると言っている。国際社会を相手に深刻な挑発を準備する一方で、脅迫も辞さない図々しい行動だ。

我々には、大量破壊兵器の拡散防止構想(PSI)に全面参加した場合、宣伝布告にみなすと脅した。北朝鮮は米国記者2人と開城(ゲソン)工業団地の韓国人従業員1人を捕まえ、起訴し長期抑留するとしている。南韓と米国を圧迫するカードとして活用するため、民間人を人質に取る卑劣極まりない仕打ちまで行っている。

北朝鮮が人工衛星を載せたと主張しているが、テポドン2号の発射は大量破壊兵器(WMD)開発のための偽装に過ぎない。06年核実験に成功した北朝鮮がテポドン2号の発射に成功すれば、核を搭載できる大陸間弾道ミサイル(ICBM)を保有するようになる。その上、国際危機グループ(ICG)は一昨日、北朝鮮が既に小型核弾道の製造に成功したという、驚くべき情報を伝えた。北朝鮮が、核とミサイルを結合したWMDを保有することになれば、1次的な標的は他ならぬ我々だ。このような緊迫した状況で、米国政府がテポドン2号の発射の際、「迎撃しない」と明らかにし、李明博(イ・ミョンバク)大統領が軍事的な対応に反対すると述べたのは、自ら脅威を縮小せず、必要な対応を諦めたことと同然だ。韓米両国は、北朝鮮の核兵器の現況に対する情報を詳細に公開しないことで、国民の不安を高めている。

韓国の対北朝鮮戦略は、世界戦略の観点で北朝鮮に接する米国と同じであるわけにはいかない。米スタンフォード大学のアジア太平洋研究所とコリアソサエティーが主導した「政策研究グループ」は、「韓米同盟の新しい出発」と題された報告書で、「米国が核拡散をしないという前提の下で、北朝鮮が少量の核兵器を保有するのを黙認するという疑心がある」と指摘した。実際、米国は最近、国防部傘下である合同軍司令部の08合同作戦環境評価報告書、レオン・パネッタ中央情報局(CIA)次期局長の人事聴聞会の提出資料などで、北朝鮮を「核保有国」と言及した。

政府は、核兵器と長距離弾道ミサイルを保有する北朝鮮を絶対容認できないとはっきりすることが、韓米協力の目標にならなければならない。韓米は、北朝鮮が実際にミサイルを発射した場合、国連安保理の決議1718号違反に対し、最も強力な制裁へ事後措置においても徹底した協力が求められる。北朝鮮のWMD脅威が現実味を帯びてきただけに、有事の際、韓半島で米国の核の傘を稼動できることをはっきり示す必要がある。韓米連合防衛体制も、きちんと整えるべきである。韓国国民と国土を守るため、PSIへの完全参加とミサイル防御(MD)体制への参加問題も積極的に検討すべきである。