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北朝鮮労働党幹部が打ち明けた「内部状況」

北朝鮮労働党幹部が打ち明けた「内部状況」

Posted March. 19, 2009 09:51,   

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最近、北朝鮮が様々なカードを取り出している。開城(ケソン)工業団地の通行統制で、韓国を振り回し、18日には米国の食糧支援を受け取らないという予想だにしなかった決断を下した。北朝鮮指導層は、一体何を考えているのか。最近、中国の朝鮮族の知人から、ビジネスのために中国にいる北朝鮮の親戚K氏を紹介され、17日に電話で話をすることができた。北朝鮮でかなりの地位にあり、労働党員であるK氏は、韓国など外部世界の実情にも詳しかった。

しかし、2時間近く続いた会話の中で、北朝鮮式論理に洗脳された硬直した考え方が現れた。K氏から、現在、幹部や住民がどのような考えを持ち、内部状況はどうなのか、参考になる内容を聞くことができた。

●住民統制の強化

まず、最近、北朝鮮は内部的に住民統制を強化し、過去の兵営管理方式に回帰しているようだという質問を投げかけた。K氏は、「改革には、(門戸を開くよりも)内部統制を強化するほかない」と述べた。

「我々が生きる唯一の道は、改革を実施することだという点は承知しており、ベトナムをモデルにし、首相まで行って学んできた。しかし今、北朝鮮の内部社会の綱紀は、過去約10年間続いた食糧難のため、緩んでいる。このような状況で改革をすれば、無秩序を統制できず、ソ連のように崩壊する憂慮が大きい。大きな戦闘をするには、まず隊列から整えなければならない」

「2012年までに強盛大国にする」という目標についても聞いた。

「私もあまり期待していない。最近、人々の間で、(将軍様が)『強盛大国は大したことはない。南朝鮮経済の上に我々の戦車を乗せれば、それが強盛大国だ』と言ったといううわさが流れている。これは、戦争をしようという意味よりも、我々の政策は軍事力を重視し続けるということを暗示している」

●開城工団

開城工団を人質に韓国に圧力をかけ、北朝鮮に対する投資信頼を自ら下げることについて、どう説明するのか。K氏は一言で、「自尊心の闘い」と言った。李明博(イ・ミョンバク)大統領が、大統領選挙の公約に掲げた対北朝鮮政策を少しも譲歩せず行動に移しているため、北朝鮮も真っ向から対抗せざるをえないということだ。

「我々は、南側がそのような政策を取れば、どのように行動するかを明確に警告してきた。にもかかわらず変化がないため、我々も我々が言った言葉は守らなければならないのではないか。我々は、自尊心だけで耐えてきた。自尊心の闘いでは、我々が勝つだろう」

「我々は、精神力が武器だ。10回相対しても、日本であれ南朝鮮であれ1度叩くことができれば、そちらは我々に引っぱられるしかない。北朝鮮指導部も、本心では開城工団がうまくいくことを望んでいる」と付け加えた。

●後継問題

金正日(キム・ジョンイル)総書記の後継問題が、韓国側で大きな関心事だと言うと、K氏は、最近27才になった息子が後継者になったといううわさが、北朝鮮住民の間でも公然に出回っていると伝えた。K氏は、「このようなうわさは、指導層の綿密な計算によるもの」であるとほのめかした。

北朝鮮のやり方を見た時、ある日突然、発表するよりも、うわさを流しておいて、共感を築き、徐々に後継者に認められる手順を踏んでいるということだ。

●食糧問題

K氏によると、北朝鮮内のコメ価格は最近安定しているという。昨年春、一時、コメ1キロが、北朝鮮ウォンで3000ウォン以上したが、今は約1700ウォンで、トウモロコシも1キロ700〜800ウォン台だという。貿易で中国の食糧が入っており、ガソリンなどの燃料価格も下がっている。

一方、最近、北朝鮮の5000ウォン札を入れたビラが撒布され、住民に動揺があるかと尋ねると、K氏は「どうせ集めて燃やすビラだ。手間賃まで入れてくれて有り難い」と答えた。