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[オピニオン]人工衛星とミサイル

Posted February. 26, 2009 09:49,   

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日本は、この40年間、「宇宙の平和的利用」を叫んできた。人工衛星発射用ロケットや偵察衛星を開発後も、「宇宙を平和的に利用する」と宣言した1969年の衆議院決議を突きつけ、軍事的利用はないと強弁した。宇宙開発専門家の中野不二男氏は、これについて、このような「美談」が通用する国は日本しかないと皮肉った。その気になれば兵器に転用できる技術と手段を持ちながら、平和を強調するダブルスタンダードを批判したのだ。日本は昨年、宇宙基本法を制定し、宇宙の軍事的利用時代に突入した。

◆日本が公に宇宙を軍事的に利用するようになった口実を北朝鮮が提供した。北朝鮮が、98年にミサイル「テポドン」を発射すると、日本はこの対応で、偵察衛星4基体制の構築を宣言した。日本から学んだのだろうか。今回、北朝鮮が「宇宙の平和的利用」を主張してきた。北朝鮮は7日、労働新聞にイランの人工衛星の打ち上げを例に挙げ、宇宙利用の権利を主張する記事を掲載したのに続き、24日には、朝鮮宇宙空間技術委員会が、「実験通信衛星光明星2号を運搬ロケット銀河2号打ち上げのため、準備をしている」と明らかにした。

◆長距離ミサイルと人工衛星は、同様にロケットの力で発射される。弾頭部分に爆発物を装着すればミサイルになり、人工衛星を搭載すれば衛星発射体になる。技術的な区分けを離れ、食糧がなく、住民が飢え死にする状況で、宇宙の平和的利用のため、高価な衛星を打ち上げるという北朝鮮の主張を誰が信じるだろうか。北朝鮮は、密かに核を開発し、核実験まで行なった。弾道ミサイルの発射実験をし、人工衛星に偽装するという疑いを受けたのだ。

◆国際社会は、北朝鮮の動きを深刻な挑発と見ている。韓国と米国に続き、フランスも、「衛星発射技術は、弾道ミサイル発射技術と同じだ」とし、北朝鮮に、国連安全保障理事会決議第1695号と1718号を違反しないよう警告した。米国と日本は98年以降、北朝鮮ミサイルに対する迎撃能力を備えている。北朝鮮が警告を無視し挑発を強行すれば、回復できない打撃を受ける恐れもある。北朝鮮は、「宇宙」に先立ち、「地上」の平和的利用から悩むべきだろう。

方炯南(バン・ヒョンナム)論説委員 hnbhang@donga.com