教育科学技術部(教科部)が12年に施行する「国家英語能力評価試験」は、TOEICなど他の公認認証英語試験のように、実用性を強調する形になると見られる。12年、この試験が大学修学能力試験(修能)の外国語領域を代替することが決定されると、現在小学校5年生が受ける16学年度の修能から適用することができ、英語の私教育市場にも大きな影響を与える見通しだ。
▲英語能力3等級の評価〓試験のレベルが一つであるTOEIXやTOEFLと違って、国家英語能力評価試験は3等級に分けられる。
1級は大学生と一般向けで、大学卒業、就職、留学などに活用できるように作られる予定だ。評価も点数で行われる。
2級と3級は高校生を対象に入試に活用できるように作られる。2級は英文科など、レベルの高い英語が必要な学科に進む生徒、3級は実用英語だけが必要な学科に進む生徒のために開発される。
そこで、2級は現行の修能の外国語領域のレベルに、3級はこれより易しく出題されると見られる。
教科部は、2、3級の場合、私教育の過熱を防ぐため、「パス(Pass)、失敗(Fail)」の方式を念頭に置いている。しかし、ある程度の弁別力が必要だという専門家らの指摘を受け、4〜9等級に評価する方式も一緒に検討することにした。非実用的な英語教育を変えるために導入されるだけに、試験は「読む」よりは「話す」や「書く」などに重点が置かれる見通しだ。しかし、生徒らが一番苦手とする「書く」は公教育で教えるには限界があるので、易しく出題されるものと予想される。
韓国教育課程評価院は、来年5、9、12月にそれぞれ1万人ずつを対象に予備検査を行った後、10年〜11年には5万人ずつを対象に年2回、テスト試験を実施する計画だ。
小学校の英語の授業時間は、10学年度からは3・4年生は1週間に1時間から2時間へ、5・6年生は2時間から3時間へ拡大される。このため、来年、教員資格証所持者のうち、英語の上手な教員を選び、小中学校の英語専門講師に配置する予定だ。
▲私教育の拡大は避けられない〓現在、小学校5年生から国家英語能力評価試験で入試を受けることができるため、すぐにも英語私教育市場に変化が起きるものと見られる。12年以後は、修能と英語能力試験が共存することを勘案すれば、現在中学2年生もこの試験が気にならざるをえない。
「話す」と「書く」の評価が追加され、小学校の英語の授業時間まで拡大されるだけに、公教育と私教育のどちらも拡大される見通しだ。
このため、かえって早期留学のブームがさらに強まるのではという懸念も出ている。早めに語学研修をして帰ってくれば、英語をマスターし、その代わり、数学や科学などの学習に集中できるため、富益富貧益貧(富む者はますます富むようになり、貧しい者はますます貧しくなるという意味)の現象がさらに深刻になるという心配もある。
父兄のチョン・ソンヒ氏(47、ソウル蘆原区中渓洞))は、「町内の学習塾も早くから一般の授業より2〜3倍高いネイティブスピーカーの授業を増やしている」と話した。
高校生への過重な負担も問題だ。
安秉萬(アン・ビョンマン)教科部長官は、「12年以後、各大学は入試に英語能力試験の成績を追加的に反映することができる」とし、「高校生らが2級と3級を一緒に受けるのも悪くないと思う」と述べた。この場合、修能用、2級用、3級用の3種類の私教育が盛んになる恐れがある。
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