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「金総書記がサッカー観戦」北朝鮮メディアが51日ぶりに公開活動を報道

「金総書記がサッカー観戦」北朝鮮メディアが51日ぶりに公開活動を報道

Posted October. 06, 2008 09:38,   

8月に脳出血で倒れ、回復中だと伝えられていた北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記が、金日成(キム・イルソン)総合大学創立62周年を迎え、同大学と平壌(ピョンヤン)鉄道大学間のサッカーの試合を観戦したと、朝鮮中央通信が4日付で報じた。

金総書記が公式の席上に姿を現わしたという報道は、健康悪化説が流れる前の8月14日の軍部隊視察報道以来51日ぶり。

朝鮮中央通信は、金総書記が李在一(イ・ジェイル)労働党第1副部長をはじめとする中央委員会責任幹部や関係部門の関係者とともに試合を観戦したと報じたが、具体的な観戦日時と場所については言及しなかった。

金総書記は試合を観戦し、「革命的で戦闘的な大学生たちが、祖国と人民のための科学探求に知恵と情熱を捧げるだけでなく、芸術や体育活動もよくしている」と言って激励したと、同通信は伝えた。

報道どおりなら、金総書記は外部活動だけでなく、考えを話すほど健康が回復しており、近く業務に復帰するものと推定できる。一部では、金総書記の健康状態が本格的に好転し、今後、現地視察や参観活動を紹介する報道が出るという観測が流れている。

しかし、北朝鮮の報道をそのままに受け入れるには、不審な点が少なくない。北朝鮮は、サッカーの試合をテレビ中継せず、金総書記の観戦の姿も一切公開しなかった。

金総書記の健康悪化説を払拭させる絶好の機会を活用しなかったのは、金総書記の健康状態が依然として深刻だという情況を裏づけているという分析が支配的だ。

一部では、金総書記が突然、試合の観戦を強行し、北朝鮮メディアが十分に把握できなかったという見方もある。

具体的な観戦日時と場所を明らかにしなかったのも釈然としない。金日成大学の創立記念日は10月1日で、当日は大学全体が体育大会を開き、他大学との親善試合は行なわれない。

また、金日成大学の運動場は観戦席が非常に少なく、金総書記が観戦するには適切でないという点で、試合は、10月2日から4日間、金日成競技場や先月に政権樹立60周年記念行事が行なわれた5・1競技場で開催されたものとみられる。

金総書記が、健康悪化説後、初めて公開の行事としてサッカーの試合を観戦したなら、これは他の公式行事のように席から立ち上がらなくてもよく、観衆が試合に没頭しており、周りの関心を避けることができるという点を考慮したのかもしれない。

しかし、北朝鮮の報道のほかに、金総書記の試合観戦を立証する物証がなく、北朝鮮側が内部の動揺を鎮め、国際社会に「体制に異常なし」というメッセージを伝えるために、意図的なジェスチャーを取ったのではないかという分析もある。

国策機関のある研究員は、「金総書記が試合の観戦をしなかった可能性もある。北朝鮮が今後、金総書記の健在を確認する関連映像や写真など、どのような物証を出すか注目される」と話した。



ysh1005@donga.com zsh75@donga.com