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[オピニオン]ジョアン・ローリングの力

Posted October. 06, 2008 09:38,   

英国の「ハリー・ポッター」の作家、ジョアン・ローリング氏はこの1年間で3億ドル(約3670億ウォン)を稼ぎ、世界作家の中で所得のトップにつけられたと、フォーブス誌が報じた。1日10億ウォンを稼いだことになり、これはジェームズ・パターソンやスティーブン・キング氏など、所得ランキング2位から10位までの9人の人気作家の収入を合わせたものより多い額だ。金がなく、一杯のコーヒーを注文しておいて、片手ではベビーカーを押し、他方の手では原稿用紙に小説を書き下した離婚女性が連作小説一つで、英国女王よりも金持ちの女性になったのだ。

◆「トーク・ショーの女王」といわれるオプラ・ウィンフリー氏はフォーブス誌が発表した「08年、影響力のある有名人100人」で昨年についで今年もトップにつけられた。私生児として生まれた同氏は9歳の時、従兄弟に性的な暴力を受け、麻薬に手を出し10代をすごした。そんな彼女が今は、米国内の視聴者だけでも2200万人に上り、世界105ヶ国で放送される「オプラ・ウィンフリー・ショー」の司会者であり、女性関連雑誌やケーブル・テレビ、インターネットを傘下におさめるハーポ・(harpo)グループの会長となっている。ハーポとはオプラ(Oprah)の綴字を逆に並べた言葉だ。オプラのトーク・ショーは人たちを笑わせたり泣かせたりする力がある。

◆ローリング氏とウィンフリー氏の成功物語には国境や言語を越えて、人々の心を動かすコンテンツがある。この10年間のハリー・ポッターの売上高は三星(サムスン)電子の半導体輸出総額を上回る。ハリー・ポッターは本やビデオ・DVDとして絶えず拡大・生産されている。小説の中のハリーが登場した場所は観光名所となり、大勢の観光客を呼び込んでいる。ローリング氏は6月、ハーバード大学で名誉博士号を受け取る席で、「世の中を変えるのは魔法ではなく、我々の想像力だ」と話した。

◆世間は想像力を刺激し、霊感を与えるコンテンツを待ち望んでいる。ハーバード大学のジョセフ・ナイ教授は、「未来は富国強兵のハード・パワーではなく、文化をもとにしたソフト・パワーの時代となるだろう」と見込んだ。競争力のあるコンテンツこそ、ソフト・パワーの核心だ。アップルのスティーブ・ジョブズ氏が時代のシンボルとなったのも、女優のアンジェリーナ・ジョリー氏が、第3世界の子供たちの守護天使となったのもそれぞれ「ガンの克服」や「子供の養子縁組」という「付加価値的なコンテンツ」があったためだ。独特な想像力が作り出したコンテンツこそ、現実の中の魔法の杖だ。

鄭星姫(チョン・ソンヒ)論説委員 shchung@donga.com