米国に端を発した金融危機は、一応の落ち着きを示している。その引き金となった住宅価格の下落の勢いも落ち着きを取り戻している。しかし、不安は依然として残っている。李成太(イ・ソンテ)韓国銀行総裁は昨日、「(グローバル経済危機は)現実的に始まろうとしている」とみている。
韓国内金融や実物市場もグローバル危機の衝撃から自由ではない。幸いなことに、韓国内不動産市場の崩壊による金融危機の可能性は、高くないと政府はみている。米国の各金融会社は、住宅価格の70%以上を融資したものの、国内では平均50%程度のみ融資している。我々は人口密度や首都圏への集中しており、住宅価格の暴落への懸念もその分だけ少ない。
しかし、油断は禁物だ。既存融資の満期延長や長期融資への転換が、順調に進まなければ、問題を引き起こしかねない。公式的には15万戸を超える売れ残り住宅や、入居時期が過ぎても入居していない住宅は、不動産市場の「時限爆弾」である。このため、不動産プロジェクト・ファイナンス(PF)の不良問題が膨らみ、融資している一部の貯蓄銀行まで不良化する恐れがある。貯蓄銀行のPF融資残高は全体の16%、12兆ウォン台だった。また、延滞率は、昨年6月に11.4%、12月に11.6%と、大差はなかったものの、6月末時点では14.3%へと高くなった。建設業界では施工会社の倒産や売れ残りのため、数百億ウォンのPF貸出金を肩代わりさせられた各建設会社の不渡り説が後を絶たない。
政府の「8.21不動産活性化対策」においても、PFや建設会社の対策が盛り込まれておらず、業界の不安は増すばかりだ。金融当局は綿密なリスク管理を通して、マイホームを購入する庶民や住宅建設会社が、適切な金融優遇策を受けられるようにする一方、不良化を遮断するミクロ的な市場対策を講じなければならない。政府は明日発表する不動産対策に、売れ残り住宅の処理対策も盛り込まなければならない。
グローバル金融危機の過程で生じる実物部門の被害も最小限に抑えなければならない。為替相場の変動リスクを避けるため、通貨オプション商品である「キコ(KIKO)」に加入した各中小企業は、最近のウォン安ドル高で8000億ウォンの損失を被ったと、金融監督院では試算している。売上6000億ウォン台の中堅コスダック企業「テ山LCD」が806億ウォンの損失により、一昨日、裁判所に再生手続きを申請したのが、その一例だ。各銀行では中小企業や家計を苦しませるほど、資金面を圧迫してはならない。






