ゴルフをしない人でも、今季海外メジャー最終戦、全英リコー女子オープンでの申智愛(シン・ジエ)の優勝には心を打たれる。申智愛は優勝直後の記者会見で、「朴セリは今でも私のヒーロー」と語った。6月30日の全米オープンで優勝した朴仁妃(パク・インビ)もまったく同じ事を言っていた。7月21日、米国女子ツアーのステート・ファーム・クラシックで延長戦の末、優勝トロフィーを獲得した呉知熿(オ・ジヨン)も申智愛と同い年の「朴セリ・キッズ」だ。皆世界の晴れ舞台で頂点に立った朴セリを見ながら、朴セリのようになりたくてゴルフを始めた二十歳のお嬢さんたちだ。
1998年7月7日、全米女子オープンの延長戦で、靴下を脱いでウォーターハザードに入って球を打った朴セリの戦いぶりは、通貨危機に見舞われて経済危機に苦しんでいた国民に希望を与えた。朴セリの素足の闘魂は、韓国の青少年に輝かしいロールモデルになり、10年経った今も今日の朴セリ・キッズを育て上げた。
朴セリ・キッズの相次ぐ快挙は、真のロールモデルの力を改めて見せ付ける。まるで霊感を吹き込むように、個々人に潜んでいる潜在能力を引き出して、英雄がまた新たな英雄を生み、天才がまた新たな天才を生んでいるわけだ。我々は申智愛の優勝で、ロールモデルが創り出す人材養成の好循環の仕組みを目の当たりにした。今、この瞬間にも申智愛、朴仁妃、呉知熿になりたい第2世代の朴セリ・キッズが夢を育んでいるはずだ。
真のロールモデルの価値が輝く例は、ゴルフだけではない。李健煕(イ・ゴンヒ)前三星(サムスン)グループ会長は人材養成の重要性を強調し、「21世紀は1人の天才が1万人、10万人を生かす」と言った。21世紀は知識社会であり、知識社会では「人材=未来の新成長エンジン」であるという考え方だ。これといった資源もなければ、強国の板ばさみになって苦しんでいる大韓民国としては、人材育成こそ生き残りをかけた戦略に他ならない。
我々の身近では、同じ轍を踏んではいけない反面教師は容易に見つけられても、青少年が希望の灯台に据えるに値するロールモデルにはなかなか出会えない。朴セリのロールモデルと朴セリ・キッズのような好循環の構図を量産するためには、教育と人材養成の目標をきちんと設定しなければならない。平準化にこだわり、秀越性教育を排斥する考え方では、世界舞台の頂点に立つ朴セリ・キッズが登場することは不可能だ。






