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三星家の「12兆ウォン相続税」、5年で完納 24年の全国相続税収を4兆ウォン上回る

三星家の「12兆ウォン相続税」、5年で完納 24年の全国相続税収を4兆ウォン上回る

Posted May. 04, 2026 09:10,   

Updated May. 04, 2026 09:10


三星(サムスン)電子の李在鎔(イ・ジェヨン)会長ら三星家が、故李健熙(イ・ゴンヒ)先代会長から相続した遺産に対する相続税約12兆ウォンをすべて納付した。国内の相続税としては過去最大規模の納付を5年にわたり正攻法で完了したことについて、「韓国版ノブレス・オブリージュ」の新たな指標を示したとの評価が出ている。

●「ツートラック」で5年間に12兆ウォンを完納

3日、三星によると、李会長と洪羅喜(ホン・ラヒ)リウム美術館名誉館長、李富眞(イ・ブジン)ホテル新羅(シルㇻ)社長、李叙顯(イ・ソヒョン)三星物産社長ら遺族は先月末、最後の分納分をすべて納付した。李先代会長が2020年に死去して残した遺産は、系列会社の株式や不動産など約26兆ウォン規模に上る。遺族は2021年4月から年賦延納制度を活用し、5年間で6回に分けて計12兆ウォンを納付した。

納税資金の調達は二つのルートに分かれた。最も多額の相続税を負担した洪氏と2人の娘は、三星電子、三星SDS、三星物産など主要関係会社の株式を売却して資金を確保した。特に洪氏は今年1月、三星電子株1500万株の売却信託契約を締結した後、4月にブロックディール(時間外大口取引)で売却し、3兆ウォン台の資金を確保した。

一方、李会長は経営権防衛のため中核系列会社の株式を売却せず、配当金や信用融資などで税金を納めた。この結果、巨額の税負担にもかかわらず、李会長の持ち株(普通株基準)は三星電子で0.70%から1.67%へ、三星物産で17.48%から22.01%へと増加し、支配構造を一段と強化した。

三星家が納めた12兆ウォンの相続税は、国内で過去最大規模だ。2024年の全国相続税収(8兆2000億ウォン)より約50%多い水準に当たる。世宗(セジョン)大学経営学部の金大鍾(キム・デジョン)教授は「三星の大規模な相続税納付は、企業の成功が国家の税収増加に直結することを明確に示した」とし、「政府が企業の成長を支援することが、結果的に国家の富を拡大する戦略となる」と話した。

●感染症対応・美術品寄贈も…「最大の受益者は国民」

今回の相続税の完納は、社会的にも大きな示唆を持つとの評価が出ている。これまで一部企業による便法や違法な事業承継は反企業感情を助長する要因となってきたが、三星が過去最大規模の相続税を透明性をもって完納したことで、富の世襲に対する否定的な見方が一定程度和らいだとされる。

三星は同日、報道資料で「12兆ウォンの相続税の最大の受益者は国民だ」と強調した。税収が国家財政に流入することで、福祉、保健、社会インフラなど多様な分野に活用できる財源が確保されるためだ。

遺族は相続税とは別に、李先代会長の遺志に従い、感染症専門病院の建設や小児がん患者支援に1兆ウォンを拠出し、約2万3000点の美術品を国家に寄贈した。寄贈当時、美術界ではその価値が最大10兆ウォンに達するとの推計も出た。これらで構成された「李健熙コレクション」は国内で350万人を動員し、現在は海外巡回展が行われている。三星は「李先代会長は企業が国家経済の発展に寄与するだけでなく、社会の期待を上回る奉仕と献身を展開すべきだと強調してきた」とし、「その社会貢献の哲学を継承し、社会的責任を果たしていく」とした。


イ・ドンフン記者 dhlee@donga.com