先進国の教育政策が急速に競争本位で再編されていることを見ていると、我々としては気が遠くなるほどである。英国政府は教育の生産性まで算出している。投入予算対比生徒らの試験成績を比較するこの計算法によると、06年英国の教育生産性は00年に比べて0.7%減少した。教育を「神聖なもの」と認識している韓国でもしもこのような調査が行われたら、「何の軽薄なまねか」という根強い反発を招いたかも知れない。しかし、韓国の父兄の教育に対する不満は、世界どの国よりも強いのではないかと思われる。
◆国内の教育にがっかりした我々の父兄らが子どもを早期留学に行かせているように、教育の国家間移動性が大きく高くなっている。英国は「超国家的な教育水準の管理」に乗り出している。「英国で1等」よりは世界的にどの水準にあるかの方がより重要ということだ。英国は学業成就度評価に外国の専門家を参加させている。彼らも目標は、できる生徒はもっとできるようにし、できない生徒は最大限後押しするということだ。異議を申し立てる人はいない。
◆韓国では時代遅れの序列化の論争に火がついた。学校同士の競争を強調するソウル市教育監がかろうじて当選した後、教育科学技術部は生徒らの学業成就度を公開するという方針を打ち出した。すると直ちに「学校を序列化しようということか」という批判が出た。「序列化反対」の主張はどの学校ができてできないかに蓋をしようということだ。学校同士の競争で一番利益を得る集団が誰であり、被害を受ける集団が誰なのかを見てみる必要がある。
◆学校別成績が公開されると、教師と学校はさらに疲れが溜まる。他の地域、他の学校と早速比較され、地域社会と父兄らの改善圧力がさらに強くなるだろう。教員団体と教育当局も居心地が悪くなるだろう。学力の格差は教育の失敗を意味するため、教員評価制の導入といった公教育改革の要求に直面することになる。「序列化の反対」を叫ぶ教師団体らはこのような利害関係につながっている。序列化の論争を素直に受け止められない所以である。反面、生徒らには長期的にメリットが届くようになる。先進国らは猛烈に走っているのに、我々だけが立ち止まって理念型論争に明け暮れて良いのだろうか。
洪賛植(ホン・チャンシク)論説委員 chansik@donga.com






