ブルームバーグ通信は韓国の状況について、「船員らが船長を海の中に投げ入れようとする中で、船長は嵐と戦っている格好だ」と表現した。経済の悪材料が次から次へと発生しているのに、社会は牛肉デモで激しい混乱に陥っているため、一歩間違えると、「韓国号」という船そのものが沈没しかねないという警告だ。ロイター通信は、「アジア4位の経済大国(韓国)の運命に更なる暗雲が立ち込めている」と診断した。世界有数の格付け会社ムーディーズのトム・バーン副社長は、牛肉デモは長期的に韓国の経済成長の足を引っ張りかねず、外国人の投資も遠のく恐れがある」と述べた。
国外から韓国に投げかける苦言は、このように背中がひやひやする内容ばかりだ。韓国が原油高と世界経済の減速に賢明に対処できず、内輪もめで時間を無駄遣いしていると、アジア4位、世界10位圏の経済力も守りきれないだろうという警告である。
韓国を見る外部の視線に一喜一憂する理由はないが、一歩離れている部外者として事態を冷静に診断し評価した問題意識は参考に値する。外国企業の投資を誘致し、経済を立て直さなければならない韓国としては、国際社会の見方も無視するわけにはいかない。
実際、韓国経済の健康状態を示す各種の経済指標は「赤信号」一色だ。今年上半期の貿易収支は、原油価格の急騰などが響き、11年ぶりに100億ドルを上回る赤字を出した。企業の足元景気を示す景況感指数(BSI)は41ヵ月ぶりに最も低い水準に下落した。下半期には都市ガス、タクシーといった公共料金の更なる値上げが予定されているため、中間層と庶民の生計費負担は高まる見通しだ。景気低迷と物価上昇が同時に発生するスタグフレーションが現実味を帯びつつある。
牛肉デモで混乱に陥っている間、経済基盤は急速に崩壊している。政府は、経済危機の克服と民生の再生に力量を集中しなければならない。家計や企業などの経済主体も、今こそ経済の難局だという認識を新たにする必要がある。






