仕事の都合上、海外セミナーに頻繁に出席させられる50代のチェ氏。あまり英語が堪能ではない彼がその場を凌ぐ秘訣が気になる。「3S戦略です。」3Sとは、寝たり(Sleep)、微笑んだり(Smile)、沈黙(Silence)したりすることを意味する。チェ氏のように、中高校6年間と大学4年間に英語を勉強しても、英語にストレスを感じている人が多い。そのため、子供たちにはそのような肩身の狭い思いをさせまいと早期留学(小中高生の留学)だの、語学研修だのなどと、英語教育に必死になっている。
◆にもかかわらず、韓国人の英語の成績は惨憺たるものだった。国際英語認証試験であるIELTSが、昨年受験者の多い20ヵ国の成績を分析した結果、移民向けの職業用試験で韓国人は19位となった。留学用試験の成績も15位で下位グループだが、一般人の生活会話力はほぼ最下位だ。読解力はいいだろうという推測とは裏腹にリーディングとリスニングはともに18位に止まっており、ライティングとスピーチは19位となった。
◆三星(サムスン)経済研究所は、韓国国民がプライベートで英語教育に費やす金額が年間15兆ウォン(2005年ベース)と推算している。これは、日本(5兆ウォン)の3倍だ。人口を考慮すれば、1人あたり平均して8倍くらいになるものだ。英語に多くの関心と費用をつぎ込んでいるにもかかわらず、肝心の英語力は世界最下位であるならば英語教育を根本から見直さなければならないはずだ。アインシュタインは「同じことを繰り返しながら他の結果が出ることを期待するほど馬鹿なことはない」と述べている。われわれの英語教育にもよく当てはまる話なのではないのだろうか。だとすれば他の方法を模索しなければならない。
◆私教育に頼りすぎる今のような仕組みでは、実力アップどころか、階層間の格差のみ広がってしまう。英語教育を公教育でカバーするものの、われわれと言語構造の似ている国々が英語力をどのように高めているのかをベンチマーキングすべきだ。英語学習の開始年齢を小学校3年生より低下させるほか、授業のやり方もリスニングとスピーチ中心に変えなければならない。外国語は使わなければ忘れてしまう。そのため、教室の外でも英語に接する環境を作るのが不可欠だ。テレビの外国映画を吹き替えにせず、オリジナルの原語で放送する方策も検討するときがきている。
鄭星姫(チョン・ソンヒ)論説委員shchung@donga.com






