●1日前の最大の焦点は人的刷新論
その頃、大統領府では少しずつ「人的刷新だけで世論の沈静化が可能だろうか」という見解が浮上し始めた。一部の大統領首席秘書官たちと補佐官たちは、李明博(イ・ミョンバク)大統領に再交渉もしくは同様レベルの措置が必要であると直接進言した。
ある大統領府の主要関係者は、「とくにろうそく集会が6月13日に予定されている(2002年6月13日に在韓米軍装甲車に轢かれて死亡した女子中学生の)ヒョスン、ミソンさんの6周忌と絡んで、ともすれば反米闘争に広がる場合、韓米両国にとっても不幸なことになるとの理由を挙げて米国を説得するのはどうか、という意見が2日午後から集中的に出始めた」と話した。
●数日前から米国と水面下で協議
李大統領が、牛肉問題で正面突破する方向に方針を固めたのは、その直後のことだという。とくに柳明桓(ユ・ミョンファン)外交通商部長官が2日午後5時から1時間50分にわたって大統領府で開かれた緊急の対策会議と報告会に出席し、このような措置が本格的に検討され始めたとみられる。
柳長官は大統領府を出たあと、李恵民(イ・ヘミン)FTA交渉代表を呼んで具体的な対策について重点的に論議した。
そのころ、金聖浩(キム・ソンホ)国家情報院長が李大統領に、△長官告示の官報掲載を国政刷新策の発表後に見送り、△大統領が直接「30ヵ月齢以上の牛肉は輸入しない」と明言すべきである—という意見を、書面報告の形で提出したとされる。
この一連の過程を踏まえて、鄭雲天(チョン・ウンチョン)農林水産食品部長官は2日の午後7時ごろ、長官告示の官報掲載の「留保」を要請したことを明らかにした。これを受けて、与党を中心に「再交渉論」「米国との水面下協議説」などが急浮上した。
政府当局者は、「鄭長官の発表に前後して、米側に『30ヵ月齢以上の牛肉の輸出中断の要請』の趣旨について説明した」とし、「牛肉問題で重大な変化が起こりかねない」ということは、数日前に米側に伝えており、両国が水面下で調整を進めてきたと聞いている」と話した。
米側に政府の意向を伝えた翌日の3日午前7時半、政府与党間の高官級協議を開き、政府は米側に「30ヵ月齢以上の米国産牛肉の輸出中止」を要請したことを公表した。






