韓国大学教育協議会(大教協)の金永植(キム・ヨンシク)事務総長が2年余りの任期を残すなか、突然辞表を提出し、その背景について様々な憶測が出回っている。金総長は大統領府からの辞任圧力にもかかわらず「大教協は政府傘下の機関ではなく、大学総長らによる自主的な協議機構であり大統領府の人事対象ではない」と話したが、教育科学技術部(教科部)の後輩の室長が「自分がその狭間で立場が苦しい」と訴えると辞表を出した。1982年に大教協の発足後、事務総長が外圧により途中で辞任したのは今回が初めてだ。
◆全国201校の4年制大学の総長らがメンバーとなっている大教協は、新しい政権の大学入学試験の自律化方針に従い、今年から大学の入学試験関連の業務を教科部から引き渡される。今までの入試の補助役から脱し、文字通り「入試の新しい枠組み」を作り、執行する機構に変わった。4月8日に新会長に就任した孫炳斗(ソン・ビョンドゥ)西江(ソガン)大学総長が業務把握もする前に金事務総長まで辞任し、2009学年度の大学入試選考の基本計画作りと執行に支障を来たさないか心配だ。
◆大教協の事務総長の後任には、政権引継ぎ委員会の委員を経験した東西(トンソ)大学の金大植(キム・デシク)教授が挙げられている。金教授は昨年、大統領選挙当時に李明博(イ・ミョンバク)候補を支持した全国組職「先進国民連帯」を統括した人物だ。日本文学を専攻した金教授の経歴から分かるように、大学の入試とはあまり関係がない。2006〜2007年に全国学生処長協議会の会長を務めたぐらいだ。李周浩(イ・ジュホ)大統領府教育科学文化首席が一部の選挙功労者らにポストを作る役を担っているという噂だ。教科部では李首席の影響力が金道然(キム・ドヨン)長官を上回っているという話もある。
◆2008学年度の大学修学能力試験の等級制で見られたように、大学入試の管理を一歩間違えば全国の大学と学生、父兄が皆、混乱に陥る。大学入試の実務に詳しい人物が事務総長を務めてこそ、全国民の関心が集まっている大学入試での大型事故を防ぐことができる。李大統領の支持度が低迷し、国民とコミュニケーションができてない最大の原因は他ならぬ人事の失敗のためだ。選挙の功労者に与えるポストがいくら足りなくても、大学入試を管理する大教協の事務総長まで変えては困る。どのくらい失敗を繰り返せば、大統領府の首席らは気がつくのだろうか。
鄭星姫(チョン・ソンヒ)論説委員 shchung@donga.com






