「歴史や市民の評価だけを念頭に置き、一歩一歩前へ進みたい」
呉世勳(オ・セフン)ソウル市長がニュータウン事業に関連して口を開いた。
呉市長は21日、ソウル市庁舎で記者団への説明会を開き、「不動産価格が不安定な現在、当分、追加指定は考慮していない」と話した。
統合民主党は同日、呉市長やハンナラ党の鄭夢準(チョン・モンジュン)議員などを検察に告発することを決め、ニュータウンをめぐる摩擦はしばらく続きそうだ。
▲「政策に変化なし」と強調〓呉市長は説明会で、「ニュータウンの追加指定に関して、私とソウル市の立場はただの一度も変わったことがない」と強調した。
さらに、「住居環境の改善のため、ニュータウン事業は必要だが、不動産価格が不安定な今は、当分の間、指定は考慮しないつもりだ」と一線を引いた。
市長はニュータウンに関する自身の発言が住宅価格の安定を願う真意とは関係なく、政争の具に利用されていると付け加えた。
「狭い利害関係の虜になった一部政治家の発言に振り回されない。これ以上、無意味なニュータウン論争はやめよう」
呉市長は不要な論争はやめようと主張しながら、「ニュータウン事業を検討する専門家や教授、市民団体からなる『住居環境改善政策のための諮問団(仮称)』を結成し、年末まで運営する計画だ」と明らかにした。
▲鎮火に乗り出した理由〓呉市長が談話文を発表するのは、就任以来初めてのこと。総選挙期間中はもとより、その後も静まらないニュータウン論争の中心に自分が立っているためだ。
呉市長は総選挙前の3月28日、ある経済紙とのインタビューで、「(追加指定は)10ヵ所以下で検討する可能性が大きい」と述べた。しかし、ソウル市は翌日「事実とは異なる」と、該当新聞社が一部の表現を誤解したと釈明した。不動産価格の安定が優先であるため任期中の推進が不透明な状況下で、発言の意図が誤って伝わったという説明だった。
与野党の候補が総選挙期間中、ニュータウンの追加指定を公約として掲げたが、呉市長は口を堅く閉ざしていた。
総選挙が終わった14日、呉市長はあるラジオ番組のインタビューに応じ「不動産価格を刺激する時期にはニュータウン事業は推進しない。第1次から第3次のニュータウン事業の結果が明らかになってから、第4次ニュータウンの指定について考えるつもりだ」と話した。
民主党は、「呉市長は手をこまねいていておきながら、選挙が終わってから釈明したことに憤りを感じる」と批判した。
ハンナラ党の一部からも、「呉市長とソウル市のやり方は間違っている。ソウル市の政策は一貫性がない」と批判し始めた。
▲終わらない論争〓呉市長は同日の記者説明会とは別に、マスコミ各社の編集局長・報道局長や論説委員宛に手紙を送った。A4紙5枚分で、ニュータウン攻防に関する自身の考えを詳細に説明した内容だった。このような形の手紙はきわめて異例なことだ。
「幼い頃、家計が苦しかったとき、借家を転々としたことがあり、マイホームを持たない庶民の悲しさは誰よりも肌で感じています」
「そのため、ニュータウン事業によって、住居を失い、郊外へと追い出される庶民たちの喪失感は、私が切実に悩まざるを得ない理由でもあります」。
呉市長は住宅価格の上昇がもたらす副作用をこのように表現しながら、「庶民生活の重大な事柄が、偏狭な政治的な欲求やプロパガンダに振り回されるのを放置するわけにはいかない」と強調した。
政界は、「票」と「主導権の掌握」を意識してニュータウン問題を見ており、呉市長やソウル市はこれに振り回されてはいけないという判断から、当分、議論は続くものと見られる。
pen@donga.com






