
マンチェスター・ユナイテッドのファーガソン監督は強心臓の持ち主に違いない。10日に行われたASローマ(イタリア)との欧州サッカー連盟(UEFA)チャンピオンズリーグ(CL)準々決勝の第2戦は、チームの看板であるクリスティアーヌ・ロナウドとウェイン・ルーニがベンチに控えさせられたまま始まった。
この二人。今シーズンのイングランド・プレミアリーグでマンUが決めた53点のうち38点をコンビプレーで決め、チームをリーグ首位にけん引した主人公の二人だ。
その二人を外したのには、リーグ3位のアーセナルとの週末の一戦を控えて休息を与えたいという監督の気持ちも働いたが、とはいえ、二人に代わって入ることのできる選手への信頼無しに果たして可能であったろうか。
ローマとの準々決勝の第1戦に続いてこの日先発出場した朴智星(パク・チソン、27)はファーガソン監督の選択が決して冒険ではなかったことを証明した。右サイドの攻撃的MFで出た朴智星は攻守にわたって大活躍。前後半90分をフル出場して1−0の勝利に導いた。
マンUは最前線のFWで出場したカルロス・テベスが後半25分に決勝ゴールを決めた。左はライアン・ギグスが担い、しっかりとその仕事を果たした。
マンUは、2試合の合計を3−0とし、2006−2007シーズンに続いて2季連続の準決勝進出を果たし、23日にはFCバルセロナ(スペイン)とアウェーで第1戦を行う。
朴智星の先発出場は、二日前に、ファーガソン監督がチームを代表する選手として朴智星を連れて記者会見に臨んだときから予想されていた。
この日の試合で攻撃ポイントはなかったものの、絶えずグラウンドを駆け巡りながらローマの選手たちを苦しめた。朴智星は後半28分、ローマのペロタがファールでイエローカードを受けたが、これは両チームでこの日にあった唯一の警告だった。それだけ彼の動きが脅威的だったことを物語っている。前半5分と後半43分にはペナルティエリア近くから強烈なシュートを2度も放った。
ファーガソン監督は球団のホームページに発表されたインタビューで、どうして主力たちを外したのかという質問に対し「(彼らのほかにも)マンチェスター史上最高の選手たちがいるからだ。朴智星、テベス、ハーグリーブスは今日特に最高だった」と褒め称えた。
英国のスポーツ専門チャンネルのスカイスポーツも朴智星に評点7を与え、高く評価した。
朴智星はこの試合を含め、今シーズンに先発出場した9試合で全勝し、マンUの「勝利保証カード」として位置づけられた。
kimsk@donga.com






