Go to contents

夜明けに一人で出動、火魔との寂しい死闘

Posted February. 27, 2008 08:16,   

一山(イルサン)消防署シクサ地域隊の消防官、チョ・ドンファン(45、写真)氏は26日午前2時49分、火事が起きたという通報を受けた。

チョ氏は、火事現場である高陽市一山西区文峰洞(コヤンシ・イルサンソグ・ムンボンドン)のTゴルフ練習場に出動した。2人が24時間ずつ交代で勤務する「一人119センター」に勤めているので、一人で消防車を走らせた。

午前3時3分、現場に到着し、1階で火を消そうとしたチョ氏は、火事が起きたゴルフ練習場内の建物と、その向こう側の建物を見た。二つの建物をつなぐ3階の通路が目に入った。幅1m、長さ1.8mほどで、板が乗っかっているような状態。チョ氏は危険であるにもかかわらず、ここから鎮火を始めた。

3時8分、他の消防官が次々と到着し1階で火を消していた瞬間、チョ氏は雪に滑って10m下に墜落した。

他の消防官たちが完全に現場を鎮火させたのが3時半頃。消防官らは現場を整理していた3時52分頃に、チョ氏を発見した。至急、東国(トングク)大一山病院に搬送されたが、チョ氏はすでに息を引き取った後だった。

火事の起こった建物は、許可されていない用途で使われており、撤去命令を受けた不法建築物だった。

同僚の消防官たちは、「彼は普段、自分の身の危険より火事の消化活動を優先し、危ない所に進入する時も躊躇わなかった。2人1組で火事鎮火に出ていたなら、事故を防ぐことができたはず」と言い、涙ぐんだ。

二人の消防官が交代しながら一人で勤める地域隊は、一山消防署管轄内に3カ所ある。京畿道(キョンギド)には79カ所もある。

京畿地域の消防公務員は5346人。住民数を勘案して定められた人員の61.3%に過ぎない。全国平均(83%)にもはるか及ばない数字だ。

チョ氏には消防長から消防尉へと1階級特進の措置がとられた。同日午後、棺が安置された病院の霊安室に、李明博(イ・ミョンバク)大統領から贈られた花が到着した。

70代の親は、息子の写真の前で、「階級章なんかいらない。危ないところに火を消しに行ったなんて…」と嗚咽した。



argus@donga.com