これまでもっとも安全な投資先として脚光を浴びてきた米国から、巨額の海外資本が流出し、米国経済をめぐった不安な心理が増幅している。
「世界経済のエンジン」である米国から海外資本の流出が相次ぐことになれば、ただでさえ弱い勢いを見せてきたドルの価値はさらに墜落するうえ、米国経済の低迷の可能性も高まり、世界経済に大きな波紋が予想される。
米国経済への不安と共に、国際原油価格が引き続き急騰しているうえ、世界各国の株価も急落し、対外依存度の高い韓国経済には相当な「悪材料」となる見通しだ。
ロイター通信などの外国メディアは17日(韓国時間)、米財務部の統計を引用して、今年8月の海外投資家たちの米国内での各種の有価証券(株式や債券など)の売り越し額は1630億ドル(約150兆ウォン)で、月別の基準では、市場最高値を更新したと報じた。
このように、海外資本が米国から離脱し始めたのは、ドル安で投資の収益率が低くなる上、サブプライムモーゲージ(低所得者向けの住宅ローン)の不良問題で、米国経済についての展望が悪化しているためだとの分析も出ている。
中東の不安な情勢やドル市場から流れてきた投機資金の流入などの影響で、国際原油価格は引き続き急騰している。
16日に取引された中東産ドバイ油の原物価格は前日より、1バレル当たり2.02ドル上がった78.59ドルで、史上最高値を記録し、80ドル台に迫っている。
同日、ニューヨーク商業取引所で取引された11月引き渡し分の米国西部テキサス産の中質油(WTI)は、前日より1.48ドル上がった1バレル87.61ドルで取引を終え、3日連続で最高値を更新した。
国内のガソリン価格も引き続き値上がりしている。
国内のガソリンスタンドのガソリン価格は1月第1週の1リットル当たり平均1394.18ウォンから、今月第2週には155.33ウォンで、12%上昇した。軽油価格も1リットル当たり平均1182.42ウォンから1336.53ウォンで、13%値上がりした。
国際原油価格の急騰や米国経済への不安な心理で、韓国など各国の株価も軒並み下落した。
17日、ソウル証券市場でのコスピ指数は前日より21.82ポイント(1.09%)下がった1983.04に取引を終え、コスダック指数は12.51ポイント(1.58%)下がった780.22で取引を終えた。
いっぽう、モルガンスタンレーのスティーブン・ローチ・アジア会長は17日、ソウル広津区広壮洞(クァンジング・クァンジャンドン)のウォーカーヒルホテルで開かれた「07、世界知識フォーラム」で、「サブプライム問題は当分、回復できないものと見られ、米国の消費は減少せざるをえず、結局、米国景気の低迷の可能性は非常に高い」と指摘した。
同氏は、「資産価格が上昇すれば消費が増加する「富の効果」により米国経済が成長してきたが、今や米国の「富の効果」は終わった」と警告した。






