世界の主要な外信は、盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領と金正日(キム・ジョンイル)総書記が2日、平壌(ピョンヤン)の4・25文化会館で会うシーンを緊急ニュースで報じた。CNNは、盧大統領が2日午前に大統領府を出発して、軍事境界線(MDL)を徒歩で渡った瞬間と両首脳の出会いを中継した。
しかし、多くの外信は、00年6月の南北首脳会談当時、金総書記が金大中(キム・デジュン)大統領に順安(スンアン)空港で初めて会った時のような情熱を見せず、両首脳間の出会いの瞬間が対照的だったとして、その違いを報じた。
▼主要マスコミ「金総書記、今回もドッキリ出現」〓00年6月の首脳会談の時と同じく、今回の会談でも、金正日総書記がいつ現われて盧大統領を出迎えるのか伝えられていなかった。このため外信は、金総書記が4・25文化会館の歓迎行事の場所に突然出現したことを緊急記事で報じた。
日本の共同通信は、金総書記の姿が確認されると、「金総書記、平壌で盧大統領を出迎える」というタイトルで緊急報道した。ドイツDPA通信は、「姿を見せない金総書記が歓迎の場に姿を現したことは、事前発表のない『びっくりニュース』だった」と伝えた。
主要シーンを中継した中国官営CCTVと外信は、盧大統領が韓国大統領として初めて軍事境界線を陸路で訪朝したことに意味を付与した。
ニューヨークタイムズは、微笑む盧大統領と無表情の金総書記が並んで立っている写真を載せ、「今回の会談の有用性には、懐疑的な見方と楽観論の両方がある」と報じた。
いっぽう米国と日本政府は、南北首脳会談で核問題や人権問題が話し合われることを期待した。
トム・ケイシー米国務省副報道官は、3日に開かれる南北首脳会談で、韓半島非核化の問題が議題になると考えていることを明らかにした。ケイシー副報道官は1日に記者懇談会で、「今回の会談で、6者協議の土台に敷かれている基本的事実関係に変化をもたらす論議はないと見ている」と述べた。
日本の高村正彦外相は2日、「首脳会談が、韓半島の非核化と地域全体の平和と安定に寄与することを望む」と述べ、会談の成果に期待を示した。
▼「00年6月の首脳会談とムードに差がある」〓2日の歓迎式での金総書記の固い表情のため、外信は、両首脳の出会いのムードが00年6月の会談の時とは違うと分析した。
AP通信は、「韓国大統領を迎える金総書記の姿には情熱が感じられなかった。金大中前大統領を明るい笑顔と拍手で迎え、韓国と世界に自分の強いイメージをソフトに伝えた感動的な瞬間とは完全に対照的だった」と伝えた。
同通信は、「金総書記が無表情にゆっくりと歩いて拍手をしたのとは違い、盧大統領は手を振って微笑むなど、非常に喜んだ様子だった」と伝えた。
ワシントンポストは、「レームダックに陥った盧大統領が、予測できない北朝鮮指導者の金正日に会うために訪朝した」としつつ、「人気が低く、任期の限られている盧大統領に対する世論の変化は、彼の政権党が切実に必要としている」として、批判的な見方を示した。
いっぽう、日本のマスコミ報道は、00年の首脳会談と比べて非常に淡々として冷静だった。これは、今回の首脳会談にかける期待が00年の会談に比べて小さいことを示している。一例として、00年6月の会談の時は、日本の新聞各社は号外を出したが、今回は1面トップ記事で報道するにとどまった。






