米中央銀行の連邦準備制度理事会(FRB)のベン・バーナンキ議長とアラン・グリーンスパン前議長は二人とも、裕福なユダヤ人の家庭で生まれ、サキソフォンを奏でる趣味を持っている。しかし、仕事のやり方は対照的だ。ウォール街での実務を積んできたグリーンスパンは、普段から、顔見知りの金融界の最高経営者(CEO)と会って、市場の微細な動きを感じ取り、その「感」を基に、果敢な先制(事前)措置を取った。いっぽう、スタンフォード大学やプリンスターン大学の教授を歴任したバーナンキは、学者上がりにふさわしく、統計に裏づけられた予測可能な通貨政策を重視する。グリーンスパンは曖昧な言い回しを好んだが、バーナンキの言葉は単純明瞭だ。
◆中央銀行への哲学もやや異なる。グリーンスパンは1987年、就任から3ヶ月でダウ指数が22%も急落するブラック・マンデーに見舞われると、「FRBは経済金融システムの流動性の供給者だ」と公言しながら果敢に資金を供給した。証券市場や不動産市場が萎縮する兆しすら目に付けば、ためらうことなく介入した。とりわけ、市場の加熱よりは市場萎縮により敏感に対応して、「最終的な貸付者の役割」に忠実したという評価を受けた。
◆いっぽう、バーナンキは、「通貨価値の守護や物価の安定」が中央銀行の本来の役割だと思っている。今回のサブプライム・モーゲージ(低所得者向けの住宅ローン)の焦げ付き問題でも、「市場の安定」よりは、「市場の矯正」で対応した。金融機関が高収益に頼って、危うく資産を運用したなら、その結果についても責任を取るべきであり、ともすると、FRBに依存しがちな慣行は改めるべきだというニューアンスだ。バーナンキが先月の金利の引き下げよりさらに弱い公定歩合の引き下げを選んだのも、このような解釈を生んだ。
◆もちろん、二人の間には本質的な差が存在するというよりは、「温度差」が感じられるぐらいだ。18日開かれる連邦公開市場委員会(FOMC)で、金利の引き下げの可能性が取りざたされるのもこのためだ。だが、共通点よりはその差が当然目立ち、ウォールイではグリーンスパンの人気が高く、学界ではバーナンキへの支持者が多い。いずれにせよ、サブプライム・モーゲージの問題は、バーナンキの就任から1年半ぶりに見舞われた最初の試練だ。バーナンキ流の対応で市場が矯正されるか、それともさらに大きな危機へと突っ走ることになるか、国際金融界では息を潜めて見守っている。
虚承虎(ホ・スンホ)論説委員 tigera@donga.com






