大田(テジョン)市内バスの労使交渉が、スト突入12日目となる3日午前妥結した。これで立ち止まっていた898台の市内バスの運行が同日から再開された。労使双方は、バス運転手の時給を3%引き上げ、1%は特別賞与金の形で使用者側が負担して、賃金を計4.0%引き上げることにした。妥結の結果は労組の完敗だった。
今度のストは、これまで韓国の交通関連ストでは見かけられなかった様相を呈した。ストが長期化する間、大田市民はストを行う労組に対しては強く批判する反面、労組と交渉を進めた大田市には「絶対屈服するな」と注文した。「市民の足が縛れるから、どうやってでも早くストを終わらせてほしい」といった既存の反応とは打って変わったものだった。
先月22日、ストに突入する前まで大田市内バス労組は、基本給10.4%の引き上げ要求案が受け入れられるまでは一歩も譲らない態勢だった。スト直前、忠南(チュンナム)労動委員会の4.9%の仲裁案も断った。
しかし、ストが長期化し、市民の不満が爆発したことで状況が変わった。大田市役所のインターネットホームページには労組のスト撤回を求める市民の書き込みが1000件余りも掲載された。市内バス業界の赤字補填、サービスの質を高めるために、2005年7月導入された準共営制の改革を求める声も高くなった。
結局、大田市内バス労組は労動委員会の仲裁案より低い水準で妥協することで、事実上、白旗を掲げざるを得なかった。このため、組合員の間では指導部の責任論、交替論まで頭ももたげている。これからスト期間に発生した事業者側の損失、不法集会などに対して民事・刑事上の責任問題が提起された場合、大田市内バス労組は深刻な内輪もめに直面するものと見られる。
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