経済協力開発機関(OECD)が韓国政府の不動産政策と関連して、分譲価格の上限制など各種規制を緩和することを注文した。また、社会福祉に対する支出の顕著な増加が結果的に経済成長に否定的な影響を与えるとして、支出拡大に慎重でなければならないとアドバイスした。過度な政府支出は財政の健全性を損ねかねないだけに、政府の支出が拡大することを制限しなければならないと勧告した。
OECDは20日発表した「OECD韓国経済報告書」で、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権の不動産政策、社会福祉政策などの全般的な方向に疑問を提起する内容を相当部分含ませた。今回の報告書の核心的な指摘は、その間、国内の経済専門家および主流マスコミの現政権の経済政策に対する問題提起と大部分一致していることから注目される。
▲参加型政権の不動産政策に疑問を呈する〓OECDの報告書は、マクロ経済の項目に続いて別途に「不動産および地域開発政策」という項目を入れて、韓国政府の不動産政策に疑問を呈した。同報告書は、「分譲価格の上限制のような最近の措置が長期的に持続すれば、民間住宅の供給を減少させて、全体の住宅供給と住宅価格に否定的な影響をもたらすだろう」と警告した。
続いて、住宅問題の解決のためには、土地利用および住宅供給関連規制の緩和を通じて、民間部門の住宅供給の促進を誘導した方がよいと勧告した。また、住宅の供給が現在より弾力的に行われれば、分譲価格の上限制などの措置を段階的に減らしていくべきだとアドバイスした。
ソウル江南(カンナム)地域のマンション価格の上昇と関連して、報告書は「(江南地域で)規制による宅地確保の困難によって、民間の住宅供給が減少したものの、良質の生活環境のため、同地域に対する需用は増えたため」と解釈した。「投機勢力」が江南の住宅価格の上昇の主犯ではないという意味だ。
住宅価格の安定のため、昨年末、都市銀行の支給準備率を引き上げた韓国銀行も批判した。報告書は、「通貨政策は不動産価格に影響を与える上で効果的でない手段だ」として、「商品とサービス価格の安定という通貨政策の基本目標を疎かにする恐れがある」と指摘した。急激な住宅価格の上昇が首都圏など、特定地域に限られた現象であるだけに通貨政策の効果が制限的だという説明だ。
西江(ソガン)大学の金ギョンファン経済学教授は、「OECDの報告書の内容は結局、市場原理を十分考慮しない不動産政策は、副作用をもたらしかねないという点を指摘したもの」と述べた。
▲「福祉支出の拡大」は慎重を期するべき〓OECDは現政権の福祉支出の拡大についても批判的な見方を示した。同報告書は、「速く進んでいる韓国の高齢化を考慮すれば、現在、国内総生産(GDP)対比6%である公共、社会福祉への支出は2030年に21%へと急激に増えるだろう」として、「先進国の過去の事例を勘案して、社会福祉への支出を拡大する際は、慎重を期する必要がある」と指摘した。
特に、同報告書は、「社会福祉支出の顕著な増加が急激な租税負担の増加につながれば、経済成長に否定的な影響を与える可能性がある」と警告した。現政権に入って、毎年20%ずつ急激に増加している政府の社会福祉支出に対する懸念を示したものである。
過度な政府の支出が韓国政府の財政健全性を脅しているという点も明確に指摘した。報告書は、「2002年以後、政府の支出が税収の伸び率を超えて、管理対象収支(韓国だけで使われている概念で、社会保障基金の黒字、金融部門の構造調整の費用を除いた財政収支)の赤字が拡大している」とし、「中期的な均衡予算の達成のためには、政府支出の制限と税制改革が求められる」と指摘した。
現代(ヒョンデ)経済研究院のユ・ビョンギュ産業戦略本部長は、「過度に福祉中心の政策を推進すれば、成長の足を引っ張る恐れがあることを指摘したもの」として、「結局、成長を中心に福祉を補完する政策基調を取るよう勧告したものと受け止めるべきだ」と説明した。
▲「解雇し難い労働慣行も見直すべき」〓OECDは非常用労働者を常用職に強制的に転換するようにした韓国の非常用労働者保護政策についても批判した。同報告書は、「企業が非常用職の雇用を好むのは、低い賃金だけでなく、常用職を解雇し難いためという点を考慮する必要がある」と指摘して、解雇し難い韓国の雇用慣行が非常用職を量産してきた点を強調した。さらに、「非常用労働者に対する差別禁止の法律が全般的な雇用を減少させる方向に動かないように注意すべきだ」と指摘した。
少子化、高齢化対策と関連しては、「良質の保育施設を適正規模で供給する必要があるが、公共部門が直接(保育施設を)供給するよりは、『バウチャー(利用権)』を提供して親の選択権を増やし、供給者同士の競争を促進するのが望ましい」と勧告した。
さらに、外国人の投資誘致のためには韓国政府が商品市場とサービス市場の規制を緩和する必要があると指摘した。また、現在、仁川(インチョン)など経済自由区域に制限されている規制改革措置を全国的に拡大しなければならないとアドバイスした。
これと合わせて、OECDは韓国の医療産業を育てるため、営利企業による病院の設立を許可し、民間の医療保険を拡大するなど、民間部門の役割を拡大すべきだと指摘した。






