「韓米自由貿易協定(FTA)交渉は『朝貢交渉』だ」(千正培議員・民生政治会)
「開放せずに先進国入りを果せる対策を示せ」(康奉均議員・統合新党グループ)
韓米FTA交渉の期限切れが4日後に迫り、政界では賛否をめぐる論争が激化している。
特に、この問題が年末の大統領選挙の主要争点として浮上し、ヨルリン・ウリ党の金槿泰(キム・グンテ)前党議長や離党した千正培(チョン・ジョンベ)議員などウリ党と離党した有力な大統領候補らがハンストに突入するなど、反対姿勢を鮮明にしている。
▲反対姿勢鮮明にし存在感アピール〓韓米FTAを巡って各党の動きは、民主労動党や千議員が所属する民生政治会、金前議長などウリ党内の在野派が反対姿勢を明確にしている半面、ハンナラ党は原則的な賛成を示し、ウリ党と統合新党会は内部の意見対立が目立つ。
反対陣営はハンストなどを通じ、この問題をできるだけ争点化することにより、政局の主導権を握ろうとしている。その背景には、交渉妥結後に具体的な内容が公開されれば、今より反対世論が高まるだろう、という情勢判断がある。
千議員は26日、交渉の中断を要求しながら、国会本庁舎前でハンストに突入しており、27日には金前議長が国会本庁舎内の本会議場前で断食に入った。ウリ党を離党した無所属の林鐘仁(イム・ジョンイン)議員も同日、国会本庁舎入口で交渉の即時中断を求めて断食を始めた。
これら反対派は、韓悳洙(ハン・ドクス)首相候補者の承認反対などを名目に連携する可能性も考えられる。民主労働党の権永吉(クォン・ヨンギル)議員は同日、断食中の千議員を訪れ、連帯を提案した。千議員側は交渉が妥結した場合、全国を回りながら街頭闘争を繰り広げる案も検討しているという。
▲ウリ党と新党グループは「バラバラ」〓ウリ党と統合新党会は、内部の意見が分かれる様子だ。同日、丁世均(チョン・セギュン)ウリ党議長は、外交通商部の金鉉宗(キム・ヒョンジョン)通商交渉本部長を国会に呼び、コメをFTA交渉対象から外すことをはじめ、交渉で守るべきものと得るべき内容をまとめた議員らの声明書を渡した。
しかし、この席で蔡秀澯(チェ・スチャン)議員は「党内に様々な見解があるのに、党指導部が一部議員の声明書を党全体意見として政府に伝えるのは間違っている」として丁議長を批判した。鄭長善(チョン・ジャンソン)議員も同日の高位政策調整会議で、「交渉が進行中なのに、極端な選択が役に立つだろうか」と言い、金槿泰前議長らの行動を批判した。
鄭東泳(チョン・ドンヨン)元議長は同日、千議員の断食場所を訪問したあと「交渉期限切れに追われることは正しくないが、基本的にFTAには賛成する」と話した。
内部の意見がまとまらないのは統合新党グループも同様だ。同グループの康奉均議員は同日、ソウル中区明洞(チュング・ミョンドン)の銀行連合会館において、先進化フォーラム主催で開かれた討論会で「我が国の政治集団は、グローバル経済で生き残ろうとする意識に欠けている」と述べ、FTA反対派を批判した。
しかし、趙培淑(チョ・ベスク)議員は同日、個人声明を出し「韓米FTA交渉が仮に妥結されたとしても、私が先頭に立って国会の批准同意に反対する」と主張した。統合新党グループは28日、仁川市江華島(インチョンシ・カンファド)の国会研修院で、全議員の緊急非公開ワークショップを開き、この問題について討議する予定だ。
ハンナラ党は、韓米FTAについて原則的に賛成意見だが、反対世論を意識し「最終的に交渉の結果が国益のためにならないなら放棄してもよい」という見解を明らかにした。全在姫(チョン・ジェヒ)政策委議長は電話取材に応じ、「両国が『ウィン・ウィン』できれば、国民を説得することができるだろうけど、そうでなければ(締結は)駄目なんじゃないか」と話した。
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