
朝起きたら世の中が変わっていた。ほおでもつねってみたい。
帰国の飛行機で目にした新聞ごとに自分の写真が大きく載っていた。「ゴルフ皇帝」タイガー・ウッズ(米国、右側)と並んでポーズを取ったのも多かった。その写真の中でウッズの横にいる人物が、「ほかならぬ私」という事実が信じられなかった。空港には数十人の取材陣が寄り集まり、フラッシュ洗礼を浴びせられた。
欧州プロゴルフツアーHSBCチャンピオンズで優勝したヤン・ヨンウン(34、ゲージデザイン、左側)が故郷へ錦を飾った。
ヤン・ヨンウンは13日未明に帰国する予定だったが、行事と押し寄せるインタビュー要請のため、当初予約した航空便を逃し、同日午後、仁川(インチョン)空港に到着した。
ヤンは、「実は、今回の大会には軽い気持ちで出場したのに、優勝してしまった。ウッズと撮った写真がコラージュのように感じられるほど実感がなかった」と語った。
記者会見中、始終明るい微笑を見せたヤン・ヨンウンは、苦労した家族のことが思い浮かぶと、「妻に良い車を買ってあげたい。10年だけ待ってほしいと言ったが…」と涙ぐんだ。
喜びを思いきり味わう余裕もなく、ヤンは14日、日本に出国する。16日、日本宮崎県フェニックスCC(パー70)で開幕する06ダンロップ・フェニックス・トーナメントに出場するためだ。
同大会では3連覇を狙うウッズと2週連続、対決することになる。先週、HCBCチャンピオンズ授賞式の前まで、ウッズは、「ヤン・ヨンウンについては全然分からない」と打ち明けた。
しかし、日本では、ウッズからヤン・ヨンウンに先にあいさつするかも知れない。米プロゴルフ(PGA)ツアーで6連勝を疾走したウッズが、ヤン・ヨンウンの突風に塞がれ、準優勝にとどまっただけに強い印象を受けたはずだ。ウッズは12日、大会が終わるやいなや、専用飛行機便で日本に到着し、タイトル防御のための準備に取りかかった。
ウッズとのリターンマッチを控えたヤン・ヨンウンは、「また試合をしたら勝つ自信がない」と言いながらも、「ゴルフは変数が多いだけに、必ず誰が優勝できると壮語することはできない」と戦意を燃やした。
大会組織委員会は、ヤン・ヨンウンが同期間に行われる欧州ツアー兼アジアンツアーである香港オープンに出場するのではないかと心配していたが、出場が確定すると、ウッズとの再激突に高い期待感をあらわした。
変わった位相を実感するようになったヤン・ヨンウンは今週、世界ランキング第40位以内に進入し、来年には、「名人熱戦」というマスターズにも招かれる可能性が高くなった。欧州ツアーの主要大会にも自動出場するようになる。スポンサー契約も殺到するはずだ。
「苦労は終わり、幸せは始まる」
今のヤン・ヨンウンにぴったりの言葉ではないだろうか。
kjs0123@donga.com






