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[オピニオン]偽者の金正日

Posted October. 03, 2006 06:58,   

スタントマンは「妙技(stunt)をする人(man)」だ。映画で俳優にできない役割に代わったり、俳優の身体を保護するため、スタントマンが代役としてよく活用される。映画史上初のスタントマンは、米国騎兵隊出身のプレンク・ハナウェー。彼は1903年製作された12分もの短編映画の『大列車強盗』で、馬から落ちる場面を代役した。映画『王の男』で、ジャンセンがロープの上で燕山(ヨンサン)君の矢を避ける場面は、安城男寺党(アンソンナムサダン)パウドギ風物団のクォン・ウォンテ氏が代わりをしたという。しかし、代役は映画やドラマの専有物ではない。

◆北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記が自分そっくりの代役2人を活用しているという報道があった。年齢、身長や外見が似ている人を選んで、「ごまかし」の訓練をさせた後、軍部隊や農場訪問のような公開行事に代わりに送っているということだ。金総書記は64歳、165センチに体重は約85キロだ。このような身体条件に外見まで似ている人を探すのが大変だったのか、整形手術までさせたという。振る舞いまで似ていて、随行人も騙されるらしい。

◆日本では、本物の金総書記は健康状態がとても悪くて閉じこもったままで、対外的に姿を現す「金総書記」はみんな偽者だという、信じようが信じまいがの噂まで広がっている。もっともらしいシナリオまで添えられている。金総書記がよく知っているある日本人が北朝鮮当局の招請を受けて平壌(ピョンヤン)へ行き「金総書記」に会ったが、金総書記がその人を知らない様子だったということだ。また、内気で恥ずかしがりやの本物の金総書記と違って、性格がとても朗らかなのも偽者の証拠だという主張がある。

◆金総書記が代役を使っているのが事実であれば、暗殺の危険を避けるためか、健康のためだろう。1959年、執権して以来638回も暗殺の脅威を受けたというカストロ・キューバ国家評議会議長も代役を時々使ったというから、「銃弾受け」だというのが信憑性があるようだ。しかし、金総書記が現在、心臓病と糖尿を患っているという話がしばしば聞こえてくるから、健康のためだという主張ももっともらしい。あれこれ相変らずベールに包まれた北朝鮮であり、金総書記である。

李進寧(イ・ジンニョン)論説委員 jinnyong@donga.com