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米前大統領、「謝罪もタイミングが重要」

Posted April. 25, 2006 05:19,   

1998年8月17日。

当時のビル・クリントン前米大統領が沈痛な顔でカメラの前に立った。彼は、モニカ・ルウィンスキー氏との「性関係」を認めながら、「私はその間、妻を含めた国民に対し、深く後悔している」と述べた。

世界的な経営学術誌のハーバードビジネスレビュー(HBR)4月号は、過去の政治および財界指導者が行った謝罪の成功、および失敗事例を分析する論文を載せた。

HBRは、クリントン前大統領の謝罪を成功的な謝罪として分類した。当時、真実性をめぐり論難が起きたが、セックススキャンダルに対する批判世論を静まらせるのに決定的役割をした。謝罪を通じて大統領と米国国民、そして夫と妻の関係を回復しようとしたメッセージを効果的に伝えたというのだ。

HBRは1982年、ジョンソン・アンド・ジョンソン社のジョン・バーク会長の謝罪を最も完璧な謝罪だと評価した。当時、同社の薬品タイレノル(解熱鎮痛剤)に誰かが毒物を注入した死亡事故が発生すると、バーク会長は「事態に責任を負う」と謝罪した後、米全域のタイレノルを回収した。追加費用は1億ドルもかかった。このような果敢な謝罪で、ジョンソン・アンド・ジョンソン社は危機を乗り越えた。

その一方で、失敗例もある。1989年、アラスカ海岸に大規模油漏れ事故が発生した後、エクソン社(現在はエクソン毛髪)のローランス・ロール会長は6日間、マスコミとの接触を避けた。謝罪声明にも一貫性がなかった。後で事態の深刻さを悟り、「まともに」謝罪したもののタイミングは遅れた。未だにエクソンは、「反環境企業」というイメージから逃れられずにいる。

一般人とは違って企業や国家の指導者たちは、大半が謝罪はしたがらないというのが、HBRの分析だ。これは、後悔謝罪による負担が大きいだけでなく、過ちを認めれば組織内で自身の位置が揺さぶられるという本能的な恐れが大きいためだ。

指導者が些細な問題で頻繁に謝罪するのは避けなければならないが、真の謝罪の効果は非常に大きく、時には被害者の心まで動かすことができるというのが、HBRの分析だ。実際に最近、医療事故被害者たちを対象にした調査で、応答者の37%が、「もし病院側が充分に説明し謝罪したなら、訴訟までは行かなかったはず」と答えたこともある。

ブッシュ米大統領も関心の対象だとHBRは指摘した。その間、イラクとの戦争過程で数多くの問題点が表われたが、ブッシュ大統領は1回もまともに謝罪をしたことがない。ブッシュ大統領と彼の側近たちは、「時間が過ぎればうまく行く」と信じているため、謝罪を拒否しているというのだ。しかし、謝罪する部分に対しては、率直に謝罪するのが国政運営に遥かにプラスになるだろうとHBRは忠告した。



kong@donga.com