実業高校の問題が与野党の政治攻防の対象になったのは、今回が初めではない。与党ヨルリン・ウリ党は先週、党所属の国会議員に「実業高校の報告書」の提出を求めた。鄭東泳(チョン・ドンヨン)議長は、「実業高校の生徒が50万人、父兄が100万人だ。生活が苦しい家庭の子、勉強ができない子、と考えている彼らの心のしこりを解きほぐすことが、庶民の心のしこりを解くことだ」と述べ、二極分化の解消のために、議員らが実業高校を訪問するよう注文した。野党では、「勉強のできない子」という表現は、実業高校の生徒をさげすむ表現だと言った。鄭議長の息子は、米国に留学中だという話も出た。
◆与党が平素、実業高校に関心がなかったことは、「事実確認」がずさんなことからも明らかだ。実業高校の人気は、以前と大きく変わった。ソウルでは実業高校の倍率が今年1.15倍、昨年1.07倍で、2年連続して志願者が増加した。内申の成績で人文系高校よりも有利であり、実業高校から転換した特性化高校が人気を得ているためである。ある特性化高校は、今年の新入生の合格ラインが、中学校の内申上位30%を記録した。
◆多様な人才が必要な時代に、高校生を「勉強のできない子」と「できる子」に単純に分けることは、時代錯誤的であり偏狭な発想である。与党指導部の「指示」による突然の実業高校訪問は、当事者にとって有り難くないうえ、見せかけのイベントに終わる可能性が高い。そうなれば、彼らの「しこり」が大きくなるだけだ。
◆教育二極分化の解消のために政治家がすべきことがあるならば、一歩さがって、側面から支援することだ。今年のソウル大学の入試で、全国の女子高の中で最もいい合格実績をあげた大邱(テグ)のキョンイル女子高校は、家庭事情のよくない、内申成績の低い中学生を受け入れ、熱心な教育で大学進学への道を開いた。このような学校が多く出てくるように、政治家が財政を増やし、制度的支援すれば、二極分化は解消されるだろう。国家の未来を見通すべき教育での政治的計算は、甘い毒薬も同然だ。
洪賛植(ホン・チャンシク)論説委員 chansik@donga.com






