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大型事故を招く「道路の上のばらまき政策」

大型事故を招く「道路の上のばらまき政策」

Posted January. 20, 2006 04:53,   

交通違反者に対する赦免と模型取り締まりカメラの撤去など、政府のばらまき交通政策が交通事故を大きく増やしたという批判が出ている。

政府が検討している最高制限速度を高める案も、道路の条件や安全度を考慮していないため、交通事故率を高めるだろうという研究結果も出た。

東亜(トンア)日報の取材チームが19日に入手した漢陽(ハンヤン)大学の「合理的な制限速度の設定方法」報告書によると、現在、国内の高速道路はほとんど設計速度に合わせて最高制限速度を決めていたことが分かった。漢陽大は警察庁の依頼を受けて同報告書を作成した。

建設交通部の指針によれば、設計速度は「普通の運転技術を持った運転手が道路のどの区間でも快適で安全に走行できる速度」を言う。

政府は昨年5月、規制改革長官会議で全国高速道路の制限速度を時速10kmずつ高めることを含む交通規制改善案を準備した。制限速度の規定が現実にそぐわなくて、罰金納付者を量産するという指摘によって制限速度の上向き調整を決めた。

しかし、現在の最高制限速度が設計速度未満と規定された高速道路は、国内25の高速道路のうち、比較的最近になって建設された西海岸(ソヘアン)高速道路など5ヶ所だけだ。

政府案通りに最高制限速度を高めれば、大部分の高速道路で設計速度を超えることになる。

漢陽大の林三鎭(イム・サムジン)交通工学科教授は「高速道路で最高制限速度を設定するとき、設計速度は一番重要に考えるべき要素だ。安全のために、どんな場合でも設計速度を超えて制限速度を設定してはならない」と話した。

海外では道路の設計速度より10%ほど低い水準で最高制限速度を決めるのが一般的だ。制限速度と交通事故の発生が密接な関係にあるからだ。

漢陽大研究チームが国内道路のうち、最高制限速度を高めた130の地点で交通事故の発生件数を調査した結果、82の地点(63.1%)で事故が増加したことが分かった。

損害保険業界の関係者は「交通違反者を含む昨年8・15大赦免と模型取り締まりカメラの撤去以後、交通事故と保険会社の損害率(保険料収入に対する比保険金支給の割合)は増える傾向」と話した。



smhong@donga.com sanhkim@donga.com