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モーツァルトがシャロンを生き返らせるか

Posted January. 12, 2006 03:01,   

この研究はマスコミの集中的な関心を受け、モーツァルト効果という造語まで生まれた。科学とは関係のないドン・キャンベル氏という米国のミュージシャンは、いち早くモーツァルト効果というタイトルで、書籍2冊とモーツァルトの楽曲CD約10枚を出して大金をかせいだ。

ラウシャー教授は、自分の研究が間違って解釈されたと主張する。彼女は「モーツァルトの音楽を聞けば頭がよくなると言ったのではない。ただ、モーツァルトの音楽を聞けば一時的、制限的に空間推理力が向上すると主張しただけだ」と話した。

キャンベル氏は、ラウシャー教授と学界の批判にもひるまない。彼は「私たちがその効果を証明できるとは思わない。音楽が頭脳にどんな影響を与えるのか、だれにもわからない」と話す。

なぜ、とりたててモーツァルトの音楽でなければならないのか。バッハ、ベートーベン、ショパンはどうか。ヒンズー教の音楽から波の音まで、さまざまな音にヒーリング効果があるという話もある。

パリのオペラ監督、ジェラル・モルティエ氏は、鎮静効果を与える作曲家はモーツァルトだけではないと考える。ある人にはバッハの「ゴールドベルク変奏曲」が、またある人にはワーグナーの「トリスタンとイゾルデ」のほうが合う場合があるというのだ。

てんかんの専門医である米イリノイ大医学部のジョン・ヒュース教授の意見は違う。彼は「モーツァルトの音楽を聞いたてんかん患者36人のうち29人が、発作の頻度が著しく低下した」とし、「他の音楽でも実験を試みたが、モーツァルトの音楽ほどの効果はなかった」と話す。

ヒュース教授は、理由をこう説明する。「かぎは、モーツァルトがメロディーを繰り返すパターンにある。これが聞く人の興味を呼び起こす。バッハやメンデルスゾーン、ハイドンは違う。人間の頭脳はパターンを好む。モーツァルトの小節は20〜30秒の間隔で繰り返されるが、脳波の周期とほとんど同じだ」。すなわち、モーツァルトの音楽にひそむパターンの繰り返しが、てんかん患者の不規則な発作パターンを相殺するというのだ。

タイム誌は、「論争は今後も続くだろう。モーツァルトの音楽が人の頭をよくするという主張がでたらめだと言っても、キャンベル氏が、250年過ぎた今でも愛される作曲家を多くの人々に紹介するのに役立ったことは事実」と結論づけた。



pisong@donga.com