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[社説]予算は先進国並、成長は立ち遅れのもよう

[社説]予算は先進国並、成長は立ち遅れのもよう

Posted December. 13, 2005 07:24,   

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韓悳洙(ハン・ドクス)経済副首相は昨日、「経済協力開発機構(OECD)のメンバー国は、財政規模が国内総生産(GDP)比40%であるのに、韓国は27%に過ぎない」と、またしても予算不足を訴えている。韓副首相は「先進国と比較し、韓国の財政規模を見直すべきだ」とし、増税や、政府の負債を増やす方針をうかがわせた。

税金と予算に触れるたびに、韓副首相が先進国と比べるのは、政府に推進したい政策があって予算不足で実現できないということを強調しようとする思惑だ。分配のための福祉事業を増やし、バランスの取れた地域づくりのため、数十兆ウォンの大型国策事業も手がけなければならないということだ。そのいっぽうで、財政再建のために欠かせない成長政策はおろそかにしてきた。

潜在成長率を下回る成長の伸び悩みが続いているにもかかわらず、成長エンジンを確保する政策の方向を一度もきちんと打ち出したことのない政府に、財政不足を云々する資格はない。ここ数年間、韓国の成長率はアジア主要国のうち最低レベルだ。今年度第1、2四半期の2〜3%に続き、第3四半期には4.4%とやや持ち直したものの、中国(9.4%)、インド(8.0%)はもとより、競争相手国である香港(8.2%)、シンガポール(7.0%)からも大きく遅れをとっている。

急ピッチで進む高齢化と二極化現象を考慮すれば、政府支出をいくら切りつめても、近い将来財政需要が大幅に増えるのは必至だ。1人あたりの所得が3万ドル以上にならない限り、このような財政需要には追いつけないだろう。李炳浣(イ・ピョンウァン)大統領秘書室長は「(韓国が)先進国ではないという証拠を示してみろ」と大きなことを言ったが、1人あたりの所得が2万ドル足らずでは、先進国型福祉は手に余る。

公共部門の浪費と非効率を正そうとする努力なしに財政を拡大すれば「税金泥棒」ばかりが増えてくる。OECDも財政健全性を回復するよう忠告した。行政サービスが行き届かない福祉システムのため、福祉予算を増やしても庶民と極貧層の生活は改善されずにいるのが現状だ。韓副首相は、先進国の真似をするより、既存の福祉予算の効率性から改善し、成長優先政策でパイを拡大すべきだ。