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恐怖の高速道路

Posted July. 29, 2005 03:04,   

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ユ氏は、韓国道路公社(天安支社)に事故の残がいを提示し、責任を取るようにと求めたが、道路公社は最高裁判所の判例をあげて、補償を拒否した。

最高裁は92年、高速道路に落ちたトラックのタイヤによる対向車線侵犯事故に関連し、「道路公社は道路管理の主体だが、落下したものの除去のため、正常な巡察勤務をしており、落下物が発生した直後には除去しがたいとの点が認められる」とし、道路公社を支持した。

読者のユ氏から情報を提供され、大田(テジョン)で忠清南道天安市(チュンチョンナムド・チョンアンシ)へ向かいながら、そして取材を終えた後、ついでに京畿道安城市(キョンギド・アンソンシ)まで行ってから戻ってくる途中、高速道路のあちこちに危険物が散らばっているのを見た。京釜(キョンブ、ソウル〜釜山区間)高速道路ソウル方面のジュクアム休憩所から2キロほど先の部分と、西清州(ソチョンジュ、中部高速道路)に入る直前には、プラスチックのガソリンボトルが中央分離帯の付近と道路沿いに散らばっていた。

高速道路を乱す主犯はトラックだった。中央分離帯の高さを調整する工事のため、一時的に路側帯のなくなった上り線、清原(チョンウォン)休憩所へ5キロの地点には、トラックから落ちた再生タイヤのかけらが散在していた。また、笠場(イプジャン)休憩所へ1キロの地点では、道路にある大きめの再生タイヤのかけらを避けるために、一部車両が突然車線を変えたりしていて、非常に危険な場面が見られた。

京釜高速道路・安城〜秋風嶺(チュプンリョン)区間を担当する高速道路巡察隊第2地区隊の李ジャンヨン(警衛)部隊長は「路側帯も有事の際には道路も同然」とし、「パトカーも路側帯を使用して、釘などのためにタイヤがパンクすることもある」と話した。

警察も、事故の残がいが早期に回収されなかったり、トラックに積載されたものが落下し、事故が起こるのを恐れて、常に緊張している。大半の車両が100キロ以上のスピードで走る状況では、小さな障害物でも大型事故につながりかねないからだ。警察に確認したところ、1日前にもトラックからの落下物による事故が発生していた。

キ氏(43)は26日午前10時40分ごろ、2.5トンのトラックを運転し、忠清北道(チュンチョンブクド)清原郡南二面(ナムイミョン)の京釜高速道路上り線の南二分岐点付近を通っていたとき、前を走っていたトラックからの落下物のため、フロントガラスが割れたのだ。キ氏も道路公社に補償を求めたが、やはり最高裁の判例のためあきらめなければならなかった。巡察隊は、所轄区域で1カ月間に受け付ける100件前後の交通事故のうち、5%ほどがトラックの落下物または路上の障害物を避けようとして発生したものと見ている。

これについて、道路公社天安支社側は「メンテナンスのため掃除車両やパトロールカーなどを投入し、毎日、所轄区間を9回ほど回りながら落下物などを回収しているが、高速で走る車両の間に入って掃除するのが容易ではない」と話した。巡察隊のイム・ジョンサン(警監)第2地区隊長は「外国の場合、トラックの積載部分を鉄材などでボックス化し、積載した物が道路に落ちるのを根本的に防いでいる」とし、「韓国も、1日も早く、そうした案を進めなければならない」と指摘した。



mhjee@donga.com