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[オピニオン]掃除夫大統領

Posted June. 28, 2005 06:03,   

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「私はイランのしがない召使であり、街頭掃除夫であることが誇らしいです」。新しいイラン大統領に選ばれたマフムード・アフマディネジャード氏の当選所感は素朴で感動的だ。選挙運動中にたびたび環境美化員たちと話し合う姿を見せて、掃除夫は彼のトレードマークになった。選挙運動用のビデオは前テヘラン市長が暮した豪華邸宅と彼が市長になった後暮している郊外の家を対比したものだった。怒りの階級政治に訴えた「ポピュリズムショー」という評価も出たが、イラン国民は貧者の英雄を選らんだ。

◆1979年イラン革命のとき、アフマディネジャード当選者はイスラム急進学生運動団体の幹部だった。若い日の熾烈な経験は入れ墨のように残る。「イラン国民は特別だ。私たちは歴史を作る国民だ」とし、8人の大統領候補のうち唯一26年前の革命を思い起した人も彼だった。彼ら革命第2世代にとって、イラン革命はロシア革命やフランス革命以上だ。宗教を超えたイデオロギーでイスラムを再解釈して、「押えつけられた者の国家」を誕生させた革命ではないか。

◆新しい大統領とともに、イランが1979年体制に復帰するだろうという予想も出ている。イランの革命精神と言えるシーア派の根本主義は、暴政と外勢を撤退させて正義と平等を追い求める。アラブ世界は神政国家を最初に、そして唯一築いたイランの政治的、霊的優越性を認めなければならないと信じる。イスラム人口の11%しかならないシーア派だが、シーア派最大国家であるイランの新しい大統領に世界が緊張する理由も、こうした「恐ろしい確信」のためだ。

◆2次選挙で彼と競ったハシェミー・ラフサンジャニー前大統領は71歳の高齢にもかかわらず、未来を語った。49歳の大統領当選者は過去を力説する。「宗教的民主主義だけが繁栄に向かう道」とも言った。貧困退治と社会正義を政策目標の1位に掲げたが、国家主導的な経済体制が実現可能か疑問だ。それに彼は「イランは核を持つ権利がある」と宣言した。イランは金正日(キム・ジョンイル)北朝鮮政権のように孤立の道を走るのか。

金順徳(キム・スンドク)論説委員 yuri@donga.com