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[社説]銃器惨事と鉄条網の穴、国民は不安だ

[社説]銃器惨事と鉄条網の穴、国民は不安だ

Posted June. 20, 2005 03:05,   

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日曜日未明、京畿道漣川郡(キョンギド・ヨンチョングン)の最前線哨戒所で発生した兵士の銃器乱射事件は、本当に衝撃的だ。軍当局がしばしば強調してきた軍内の事故予防対策は、うわべだけでなかったのか疑わざるを得ない。息子を軍に送った親と家族の心情がいかほどか察するにあまりある。

兵士をどのように教育して訓練し、兵士の兵営生活と上下関係をめぐる雰囲気にどれほど無関心であれば、同僚部隊員に向けて手榴弾を爆発させ、銃を乱射する事態が起きるのだろうか。部隊指揮責任者はこれまで何をしていたのか。

正確な動機は調査してみなければならないが、悲惨な事件を起こした兵士は、平素古参兵の暴言と暴力に苦しんでいたという。軍当局は今年1月、陸軍訓練所で起きた「人糞事件」を契機に、将兵の基本権の指針を制定し、一線の部隊に暴力の一掃を指示したが、変わるどころかさらに大きな惨事がもたらされた。暴力事件はもとより、軍内の自殺事件も絶えない。

軍当局は今回の事件を、兵士個人の偶発的衝動のせいだとしてはいけない。軍の内部に深刻な問題があるという点を十分に認識しなければならない。尹光雄(ユン・グァンウン)国防部長官は、陸軍訓練所の人糞事件に続き、再び対国民謝罪声明を発表したが、口先だけで謝罪するのではなく、尹長官と軍首脳部は応分の責任を負わなければならない。

先週末には、北朝鮮軍兵士が江原道鉄原郡(カンウォンド・チョルウォングン)の最前線の鉄条網を越えて、人民軍の服装で近隣の村に隠れているところを、4日後に住民に発見された事実が明るみになった。北朝鮮軍兵士が越えた鉄条網は、昨年10月に鉄条網切断事件が発生した地点からわずか3〜4kmしか離れていない所だ。夜でもなく、明るい朝に韓国側の鉄条網を越えたにもかかわらず、韓国軍は全く気づかなかったのだから、国民は不安を禁じえない。

わずか数百m前に北朝鮮軍が対峙している最前線の警戒所で起きた銃器乱射事件と、再び鉄条網に穴が空いた現実から、軍の総体的な綱紀の緩みと安保態勢の崩壊が憂慮される。これまで何のために、国防改革のスローガンを叫んできたのだろうか。