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[オピニオン]紅島株式会社

Posted May. 28, 2005 03:17,   

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紅島(ホンド)は硅岩になっているため赤い色を帯びる。日没の時は、島と海が赤く染まる。特に、紅島2区の灯台の辺りから眺める日没はすばらしいという。灯台の散歩道からは独立門や塔島などの紅島十景が海の上に広がっているというから、想像するだけでも楽しいではないか。

◆紅島住民50世帯が出資して3月に立ち上げた紅島遊覧船協業(www.hongdoro.com)が最近、灯台の日没を観光商品として売り出した。住民のアイデアだ。紅島住民はこれまで個別に観光業に乗り出して、過当競争による大損をしたという。結局、住民は紅島観光を生かすため株式会社を自ら立ち上げた。住民各自が分かる紅島の秘境を打ち明けて、これを観光商品化することにした。一部は観光ガイドになった。最近、紅島を訪れる観光客は平日500人、週末は800人に達する。同社の一日平均収入は250万ウォンだそうだ。

◆中国産の安い農水産物が入り込んでも、紅島漁民のように力とアイデアを集めれば、生き残る道は開かれるだろう。政府が打ち出す農村・漁村を助ける対策にのみ頼っていれば、借金ばかり増やすことになりかねない。今年から09年まで20兆ウォンが注入される「農村・山村・漁村開発5ヵ年計画」も、住民にどれほど大きく役立つが疑問だ。1994年ウルグァイラウンド(UR)交渉以後、10年間60兆ウォンが農村に投入されたが、農民に残ったのは借金だけである。農村・漁村の支援機関とその周囲の人の懐だけが豊かになったという話も出ている。

◆「天は自ら助くる者を助く」という話がある。金サムス紅島遊覧船協業総務理事は、「かつては政府が農漁民を先導したが、これからは農漁民が自ら生き残れる道を探さなければならない」と話した。今度の株式会社の設立過程でも政府の助けは一切なかったという。大統領府国策事業の行淡島(ヘンダムド)開発に投資した唐津(タンジン)地域の住民30人余りが、事業遅延によって大きな損害をこうむっている。紅島に投資すればよかったのにと、唐津の住民はこう後悔しているかも知れない。

林奎振(イム・ギュジン)論説委員mhjh22@donga.com