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[オピニオン]一本気

Posted May. 15, 2005 22:53,   

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一本気な人とは、何をしても一本気に考える人を指す言葉だ。一本気とは一方にだけ通じた道を意味するが、一本気な人は一つの目標を決めればその目標達成にばかり専念するため、それによって他のことが犠牲となることに気を止めない。参加型政府の多くの政策がこのような一本気な人によって推進されており、そのため韓国の経済は厳しさを兔れることができずにいる。

◆スタート当初から参加型政府は改革をすると大騒ぎだったが、その改革の目標というのが既得権層をとり除くことだった。財閥、資産家、江南(カンナム)住民、検察、官僚、マスコミなどがその対象だが、彼らは守旧保守的で、反則に明け暮れていて、大韓民国を台無しにする主役だというのだ。彼らをいわゆる斬新で進歩的な人々に取り替えたが、彼らは国の競争力を高める努力よりも自分たちがすでに既得権層になったにもかかわらず、以前の既得権層を弱体化させることだけに沒頭しているようで心配だ。

◆この2年間、あらゆる不動産対策を打ち出したにもかかわらず、不動産価格が安定を見せないことから、参加型政府は不動産投機との戦争を宣布して、最近は総合不動産税制をはじめとする超強度の不動産投機抑制対策を発表した。しかし不動産価格上昇の原因である教育平準化制度などはさておいて、高額の財産家を叩ことして、税金にだけ依存する一本気政策で江南の住宅価格を安定させることができるか疑問だ。

◆参加型政府は発足当初から既存の韓米同盟を傷つけ、北朝鮮と中国に求愛して北朝鮮の核問題を解決しようとする自主的な外交安保政策を推進した。しかし中国の庇護を受ける北朝鮮は勝手に核脅迫戦略を駆使し、北朝鮮の核危機は参加型政府発足当初よりもっと危険な局面を迎えている。一本気な人の外交安保政策が韓半島の軍事的危機を高め、せっかく回復の兆しを見せた経済さえ萎縮しているようで心配だ。誰かを憎悪する一本気な考え方では、みんながともに豊かに生きる先進国入りの目標を果たすことは難しいだろう。今はもっと幅広い思考をする時ではないのだろうか。

羅城麟(ナ・ソンリン)客員論説委員(漢陽大学教授・経済学)hwalin@hanyang.ac.kr