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繊維業界に吹き付ける「チャイナ・ショック」

繊維業界に吹き付ける「チャイナ・ショック」

Posted April. 27, 2005 23:19,   

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中国、ロシア、トルコなどにポリエステルを輸出する中堅纎維業者のコリアシルクロードは先月から、主要輸出国であるトルコとの取り引きを断念してしまった。

今年に入ってから、世界的に纎維クォータ制が廃止されたことから、これ以上安価の中国産製品と競争するのが難しくなってきたからだ。

コリアシルクロードは最近5年間、ポリエステルを1m当たり2ドルで輸出して来た。しかし、最近、高油価などで生産原価が大いに上昇したため納品価格を上げようとしたが、輸入業者から輸入を断られてしまった。理由は中国製品は2ドル未満と言うことだった。

同社の李先烈(イ・ソンヨル)次長は、「品質は我が製品が断然優れているが、海外バイヤーたちは中国製品と比べて価格をまけようとする。汎用製品では中国との競争が全く不可能なので、事業アイテムを高級製品に変えている」と説明した。

▲海外纎維市場を独占しつつある中国産製品〓中国産安価製品が世界纎維市場を独占しつつあることから、韓国、香港、台湾など他のアジア国家の纎維産業が打撃を受けている。

27日、産業資源部によると、今年第1四半期(1〜3月)、韓国の纎維輸出は31億9000万ドル(約3兆1900億ウォン)で、昨年同期比2億1000万ドル(6.1%)減った。

特に、衣類輸出が5億1700万ドルで昨年同期比21.5%も急減した。

主要輸出国である米国纎維市場で韓国産の占める割合も、今年1〜2月2.4%で、昨年同期の3.1%より0.7%落ちた。中国が同期間、18.8%から26.4%に7.6%上昇したこととは対照的だ。

韓国繊維織物輸出入組合の金京煥(キム・ギョンファン)総括部長は、「中国に進出した韓国纎維業者たちが中国に技術移転をしたため、中国の纎維技術が急速に発展している。汎用製品の輸出にだけ依存している韓国業者たちは、徐々に限界に直面せざるを得ない」と指摘した。

▲進退両難に直面した韓国繊維業者〓韓国纎維輸出業者らの悩みは纎維クォータ制廃止だけではない。高油価、ウォン−ドルレートの下落(韓国ウォンの価値上昇)、銀行の貸し出し回収による資金難など内外的な問題に直面しているからだ。

纎維業界によれば、今年に入ってから、国際油価が上昇し続けているため、原油が原材料となる化学纎維などの平均生産費用が昨年比平均20〜30%上昇した。また、為替レートが落ちたため、韓国ウォンに換算した売り上げ高も減少するしかない。

輸出単価を上げずには到底輸出採算性を合わせにくい状況だが、中国の安価製品と競争しなければならないため、価格もろくに上げられない「進退両難」の状態に陷っている。

銀行が資金を急いで回収しようとする動きも深刻な問題と指摘される。

大邱(テグ)のA業者の金社長は、「銀行が纎維産業を悲観的にみているため、纎維業者に対する格付けを下げたり、資金を早期に回収しようとしている。競争力のある製品を生産するためには、研究開発(R&D)など持続的な投資がなされなければならないのに、金融機関のこのような慣行が纎維業界の苦境をよく深刻にさせている」と嘆いた。

◆纎維クォータ制

1974年、米国、欧州など先進国が自国の纎維産業を保護するため纎維輸出国に物量を割り当てた制度。貿易自由化の流れによって、1995年、世界貿易機関(WTO)の纎維協定締結で段階的に縮小され、今年1月1日、完全廃止された。



changkim@donga.com