北朝鮮とロシアが鉄道を使用したエネルギー協力策を進めている。
1990年代に中断されたロシアの北朝鮮への石油供給が事実上、再開される可能性が大きくなったためだ。極東地域を訪問中のファデーエフ・ロシア鉄道公社(RZD)社長は、22日「ロシアの各企業が、ロシア・ハッサンと北朝鮮・羅津(ラジン)を結ぶ鉄道の連結事業に投資する計画を持っているが、この鉄道を石油運送に使う考えだ」と述べた。
同社長は「当事者間の合意で事業が進められている」とし、北朝鮮も同事業に同意したことを示唆した。両国は昨年7月、ハッサン〜豆満江(トゥマンガン)駅〜先鋒(ソンボン)〜羅津をつなぐ56kmにのぼる区間の鉄路を現代化し、連結することで一致したが、財源が後押しされなかった。
ところが、最近ロシアの各石油会社が、コンソーシアムを設け同事業に投資するとしているもようだ。羅津付近にある北朝鮮最大の精油工場「勝利(スンリ)化学工場」を活用するためだ。1979年に旧ソ連の支援で建てられた勝利化学工場は、年間200万トンの精油能力を持っているが、90年代以降、ロシアから原油供給が途絶えた後施設が余っている状況だ。
半面、ロシアの各石油会社は、極東地域に精油施設が不足しシベリア産原油を処理するのに困っている。鉄道が連結されれば原油を勝利化学工場に送り、精油した後、再びロシアへ持ってくる、というのがロシア石油業界の構想だ。精油の代金は原油で決済することができ、エネルギー難に陥っている北朝鮮にとっても利益だとしている。
金起顯 宋眞洽 kimkihy@donga.com jinhup@donga.com